徹底解説

2016.12.15

超・徹底解説 マツダCX-5


テスト・コースでの試乗ということで一般的には非常識な速度域でも走らせてみたが、限界付近でも前後のグリップ・バランスを大きく崩さない。グリップ限界を超えると舵角を保ったまま4輪が滑り出すような感じだ。とはいえ路面摩擦係数が不安定な圧雪路である。時としてズバッとリアを滑らせることも。間髪入れずカウンターステアの作法通りに対応すると、カウンターと同時くらいのタイミングでDSC(横滑り防止装置)が介入。カウンターでねじ伏せる必要もなく、すぐに適性舵角へ復帰する。

ちなみに横転防止の観点からDSCの解除スイッチはない。スリップ・アングルの増加等など「やばい!」と思う時に的確に介入。邪魔はしないが、護りは万全というタイプなので解除スイッチの必要性はまったく感じなかった。なお、降雪地域の雪路対応力向上のためトラクション・コントロールの解除は可能である。

次いで4WD車を試乗。2WD車に乗っている時は「4WDでなくていいや」などと思っていたのだが、乗ってみると「やっぱり4WD!」である。雪路踏破性が高いのが理由ではない。操縦特性全体が2WD車よりもさらに穏やかになり、ラインコントロール性も向上する。据わりとか収まりといった類の挙動や操縦感覚が大きなアドバンテージ。電子制御カップリングを用いたi-Acthiv AWDは減速にも適切に制御され、前後輪の同期性を高める。4輪の負荷バランスの安定が細かな挙動の揺らめきを取り除いているようだ。同じように走っていてもズバッと持ってかれる状況は大幅減少である。

前述した素のフットワークとGVCと同様に、この4WDシステムも加速時と減速時のコーナリング特性の差を減らし、慣れも安心もさらにレベルアップする。

両車とも雪路での運転特性が安定しているが、その要因のひとつとして欠かせないのがパワートレーンである。

試乗車はすべてSKYACTIV-Dの2.2ℓターボ・ディーゼル車。ミッションはトルコン/遊星ギアの6速ATを用いる。滑りやすい路面の走行でそんなパワーが必要かと不可解に思う人もいるだろうが、コントロールしやすい大トルクが意外なほど効果的なのだ。

理由のひとつは登降坂の負荷変動。もうひとつは圧雪路の走行抵抗で、一般的な舗装路よりもアクセル開度は少し深めになる。しかも滑りやすい。応答遅れや不意のダウンシフトで急激な負荷変動が起こればスリップの可能性が高い。アクセルワークも神経質になりやすいが、CX-5はゆとりのトルクと追従性のよさで巡航ギアを維持。ダウンシフト時も変速ショックは少なく、狙った駆動力を発生するので、修正操作をほとんど必要としない。自然体の運転で落ち着いた走りが可能である。



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