ヴォグゾール・モッカ 1.4T 4×4

公開 : 2012.05.25 20:20  更新 : 2017.05.29 18:29

■どんなクルマ?

今年のGMにとって最も重要なクルマが新しいBセグメントのヴォグゾールモッカだ。クリスマスの直前に英国のショールームに届く予定であり、広くヨーロッパで販売されるモデルである。

この小さいソフトなSUVは急成長しているモデルではない。既にヨーロッパで2.5%のシェアを獲得しており、更に3%のシェアを伺ってるのだ。ちなみに、ライバルはスコダ・イエティ、そしてクラス・トップの日産ジュークだ。

ヴォクゾールの社長は、現在最終テストが行われているこのモッカを一刻も早く市場に投入したくてたまらないようだ。というのもこのモッカには素晴らしい見通しがあるからだ。そのボディ・サイズはジュークよりも大きいが、これも大きな成功を収めている日産キャシュガイよりも小さい。Bセグメント・モデルとしてダウンサイジングしたこのモッカに、チャンスがあると考えているからだ。

モッカの基本設計の多くはヨーロッパで行われているが、基本的な生産はGMの世界的なアーキテクチャーの下、韓国で行われる。シボレービュイック・バージョンもまもなく登場する予定である。

英国向けには3つのエンジンが搭載される。138bhpを発揮する1.4リッターの4気筒ガソリン・ターボ、114bhpを発揮する1.6リッターの4気筒ノーマル・アスピレーション・ガソリン、129bhpを発揮する1.7リッターの4気筒ターボ・ディーゼルだ。

駆動方式はFWDと4WDの両方が用意される。エントリー・グレードは5速マニュアルが、ハイスペック・バージョンと4WDモデルには6速マニュアルが用意される。また、2WDモデルにはオートマティック・モデルも用意される。

モッカはスマート4×4システムを備える。通常はフロント・ホイールに100%パワーは伝えられるが、必要に応じて50%がリアへ配分される。なお、4WDシステムは65kgほど車両重量が増える。

■どんな感じ?

われわれはフランクフルトの近くの曲がりくねっていて、轍の多い道で1.4ターボの4WDプロトタイプをテストした。

99%が通常の道で運転されることになることを予想し、一般道で気持よくドライブできるクルマとして開発したと、ヴォクゾールのシャシー・エンジニアリングのヘッド、ゲーリー・ベーカーは語っている。

サスペンションは非常に柔軟でフラットな印象だ。バンプを乗り越える際の衝撃も他の小型SUVよりも少なかった。

機敏なステアリングは、ミッドレンジの強力な1.4リッター・ターボ・エンジン・モデルをスポーティに走らせるに十分だ。それはジュークやその他ライバルにチャレンジするだけの素質を持っている。

スタイルは現代的だが、ファミリー向けでありコンベンショナルで、ジュークのようにファンキーではない。

インテリアは、19のポケットが特徴的だ。スイッチはU字型のパネルに集められ、典型的なヴォグゾールのギアレバーを持つ。豪華なインシグニア・サルーンを思わせる装備もされている。フロント・シートは低く、リア・スペースは3人座るにはタイトな印象を受けた。

■「買い」か?

これはプロトタイプだ。従って、買いかどうかを判断することはできない。しかし、ヴォクゾールが戦略的な価格をつけてくることは確かだ。モッカはジュークやイエティのようにスタイルがとりわけ魅力的なクルマではない。しかし、少なくともわれわれがテストした1.4タボは、そのフォルムが耐えられないといった類のクルマでもない。

短いドライブには、エントリー・レベルの1.6のほうが良いかもしれない。しかし、これもプロトタイプでの話だ。

とにかく、ヴォクゾールのお偉方はモッカに大きな期待を持っているのは事実である。

(ニック・カケット)

ヴォグゾール・モッカ 1.4T 4×4

価格 16,500ポンド(206万円)
最高速度 NA
0-100km/h加速 NA
燃費 NA
Co2排出量 NA
乾燥重量 NA
エンジン 4気筒 1364ccターボ
最高出力 138bhp/6000rpm
最大トルク 20.5kg-m/1850rpm-4900rpm
ギアボックス 6速マニュアル

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