アウディQ7 3.0TDI Sライン

公開 : 2015.06.30 23:40  更新 : 2017.05.29 18:14

いよいよ英国内で初試乗。大成功した先代を上回っているか? 最新のXC90のライバルになり得るか? が見どころである。

■どんなクルマ?

初めてアウディQ7が姿を現したのは2006年のことだから、かれこれ10年が経とうとしている。

英国の内外を問わず、コンシューマーのQ7に対する不安が大きくなるのは無理もない。レンジローバー・スポーツBMW X5ボルボXC90を始めとする強力なライバルが続々と登場しているのだから。

英国外でテストしたかぎり、現行Q7の前途は有望のようだ。そして今回テストするのは、上級グレードの3.0TDI 272バージョン。£2,000(39万円)のエア・サスペンション、£1,100(21万円)の21インチ・アロイ・ホイールを選んだのちの、Sラインのプライス・タグは約£57,000(1,098万円)を示している。

■どんな感じ?

Sラインはもっともポピュラーなトリムになるだろう。今のところ、3.0ℓ V6ターボ・ディーゼルを搭載した2種のうち、よりパワフルな272psのモデルのみに合わせられるトリムである。

このエンジンは、すべてのラインナップのうちもっとも ‘おいしい’ エンジンともいえ、低回転域ではほとんど耳障りな音を発しないし、8速ティプトロニックATとの相性もいい。特に低負荷時ならば「いつ変速したの?」といった具合だ。

もっとも思い通りのギアが選べるのは、ドライブ・セレクトとスポーツ・モードに固定して、パドルで変速したときだ。力強く幅広いトルク・レンジのおかげで、おもわずワッと声をあげそうになるようなパンチ力を見せつけてくれる。

幸い、新型のQ7は先代よりもわずかに小さくなり、かなり軽くなっている。おかげで、先代ではどうしてもマスを無視できないことが多かったのだが、現行モデルでは殊のほか(車格に対して)身軽に感じられる。

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