メルセデス・ベンツ、Aクラス・ベースのクーペを準備

公開 : 2015.04.28 22:50  更新 : 2017.06.01 02:10

メルセデス・ベンツは、3ドアのAクラスの対替モデルとして、Aクラスをベースとしたエントリー・レベルのクーペを計画中だというのが、AUTOCARの信頼のおける関係者からの話だ。この第2世代のMFAプラットフォームをベースとしたスポーティな2ドア・モデルは、アウディTTおよびBMW 2シリーズのライバルとして計画されているようだ。また、この新しいクーペには405psを発揮する4気筒2ℓターボを搭載するAMGバージョンも考えているらしい。

この2+2の2ドア・クーペは、メルセデス・ベンツの取締役会議の中でもホットな話題となったようだ。メルセデスは2010年代の終わりまでには、プレミアムカー市場でアウディとBMWに追い付くことを目標としており、CEOのピーター・ゼッツェはそれを強く推進する立場だという。もし、このクーペにゴーサインが出されるのであれば、2019年の早い時期に発売されることになるだろう。

第4世代の5ドアのAクラスは、プラグイン・ハイブリッドを含むパワートレインを搭載する予定で、1年後にショールームに並ぶことになるものと思われる。一方、新しいAクラス・ベースのクーペは、メルセデス-AMG GTからデザイン的な要素を移植したモデルとなる。その計画では、現行の3ドアAクラスよりも低く幅の広いモデルであり、視覚的にエモーショナルなモデルだという。但し、そのインテリアは、コスト面から新しいAクラスと共有するものと思われる。ブート・スペースは350ℓほどで、伝統的な2+2スタイルとなる。

また、クーペをベースとしたロードスター・モデルの検討も始められているという。一部ではSLKに代わるモデルになるのかという憶測もあったが、メルセデスはその噂を否定している。

アウディTTと同様にFWDがベースだが、オプションとして4WDモデルも存在し、エンジンは横置きとなる。ベースとなるのは、メルセデスとルノー-日産とのアライアンスで開発される新しいMFAプラットフォームとなる。この新しいMFAプラットフォームは現行のMFAプラットフォームよりも柔軟で、ホイールベース、トレッドの自由幅が大きいばかりでなく、エンジンも通常のガソリンおよびディーゼルだけでなく、ハイブリッドにも対応するという。このプラットフォームは、メルセデスではAクラス、Bクラス、CLAクラス、GLAクラスの後継モデルに使用されるだけでなく、インフィニティQ30およびQX30にも使用される予定だ。

この新しいプラットフォームの詳細はまだベールに包まれたままだが、メルセデス・ベンツによれば、高温で形成された高張力鋼板を使用し、重量の低減が図られているという。エンジンは、ルノー-日産と協力して開発される4気筒のガソリンおよびディーゼルが中心だが、ガソリン・ハイブリットあるいはディーゼル・ハイブリッドも計画されているという。更に、405psのユニットを搭載するAMGバージョンは、アウディTT RSとBMW M2をライバルに設定される。このAMGバージョンは、6速のデュアルクラッチを積む4WDモデルで、0-100km/hは4.5秒未満。最高速度はリミッターの効く250km/hになると考えられている。

この外にも、アウディA3およびBMW 1シリーズに対抗するエントリー・レベルのサルーンも2018年に計画しているし、新しいMFAプラットフォームを使用したモデルとしてGLBも計画している。このGLBは、アウディA1ミニ・カントリーマンをライバルとするモデルだ。このGLBは、新しいクーペと同様に2019年に発売が予定されている。GLBは現行のGLAよりもかなりSUV的なスタイルを持つもので、車高の高いAクラスといった物tなる。

2010年代の終わりまでにメルセデスは、Aクラス・ハッチバック、Aクラス・サルーン、Aクラス・クーペ、Aクラス・ロードスター、Bクラス、Bクラス・ロング・ホイールベース版、CLAクラス、GLAクラス、GLBクラスという最大で8つのコンパクト・モデルをリリースする予定だ。

おすすめ記事

 

自動車ニュースの人気画像