メルセデスSクラスの新型は48Vのマイルド・ハイブリッド技術を採用

公開 : 2016.06.13 22:30  更新 : 2017.06.01 01:30

メルセデス・ベンツは、48Vのマイルド・ハイブリッド・システムを今後数年の間にすべてのモデルに反映させることで、攻撃を仕掛ける準備ができているという。

最初に適合されるのはM256型直列6気筒ガソリン・エンジンとのことで、来年発表されるフェイスリフト版Sクラスに搭載される予定だ。オルタネーターとスターターの両方の働きをすることで、エンジンは1秒程度でかかり、出力のアシストをしたり、回生ブレーキを通じて電力を生み出したりするとのことだ。新型の直列6気筒エンジンは、メルセデス・ベンツのすべてのレンジに採用されるV6エンジンの代替ユニットであり、詳細は明らかになっていないものの、電力が19psのパワー・アシストをすると伝えられている。また燃料消費率も10〜15%改善されるようだ。

既存の高圧ハイブリッド・システムと異なり、エンジンとモーターを分離作動させることはなく、つまり電力のみの走行は不可。エンジン単体の構造は、OM654型の4気筒ディーゼル・ユニット(現代はEクラスが使用中)のものをベースとしている。ドライブライン開発を率いるユルゲン・シェンクは「このシステムをディーゼルに流用することも考えられますよ」とコメントしている。

また、ベルト駆動のスターター/ジェネレーターを使用する4気筒ガソリン・タイプも来年に新規投入される予定。言い替えるならば、縦置きエンジンを搭載するすべてのメルセデス・ベンツが、遅からず、マイルド・ハイブリッド・システムを採用することになる。

よりパワフルなハイブリッド・システムも継続的に開発されている。メルセデス・ベンツは、GLEクーペの350eをローンチする予定であり、さらにS500ハイブリッドも、新型のバッテリー・パックを携え、来年デビューするスケジュールだ。こちらは、サイズが同じながら、容量は8.7kWhから13.5kWhまで拡大されており、重量は120kg。電力のみで48km航続できる。

プラグイン・ハイブリッド・パワートレインの開発を率いるヨッヒェン・ストレンカートいわく、ディーゼル・エンジンを使用するS300プラグイン・ハイブリッドにも同じバッテリーが用いられるとのことだ。


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