ポルシェ、新型パナメーラをワールド・プレミア

公開 : 2016.06.29 04:50  更新 : 2017.06.01 01:29

第2世代のポルシェパナメーラがベルリンで初公開された。

ポルシェ自らが「細部まで新たに開発と再編成を行った」という新型は、モデルチェンジ間近のアウディA8と、最新型7シリーズ、マセラティ・クワトロポルテといったラグジュアリー・クラスのライバルを標的にしている。

7年目のモデルチェンジを受けたパナメーラは、ドイツ本国におけるポルシェのセールスアップに貢献してきた。

新型は、ポルシェのMSBプラットフォーム(またはモジュラー・スタンダード・アーキテクチャ)の第2世代をベースにしており、アルミニウムの採用によりメインストラクチャーやボンネット、ウイング、ルーフ、テールゲートを軽量化することに成功した。

ポルシェは車両重量を明示しなかったが、パナメーラ・ターボのパワー・トゥ・ウェイト・レシオを3.6kg/psとしているので、1980kgと想定される。その場合、現行モデル比で10kgのウェイトダウンが施されたことになる。

911のようなピンと張り詰めたスタイリングを適用したことで、ディメンションは全長+50mmの5050mm、全幅が+5mmの1935mm、全高が+5mmの1423mmとなった。これは、BMW 7シリーズに比べて、それぞれ-50mm、+35mm、-67mmというサイズである。

曲線を強調したルーフにより後席コンパートメント部分を20mm低くしたことが、新型にロー&ロングな印象を与えている。また、30mm長くなった2950mmのホイールベースも同じ効果を強めている。

なお、全高が低められたにもかかわらず、後席ヘッドルームは増加し、ブートスペースも50ℓ増大。最大1304ℓを確保したという。

ガソリン仕様のエンジンは、2.9ℓV6および4.0ℓV8のツインターボ・エンジンだ。これはツインスクロール、カウンター・ローテーティング・ターボチャージャーをバンク間のスペースに搭載するもので、低回転域から優れたレスポンスと大きなトルクを実現している。

組み合わされるトランスミッションは、新型の8速デュアルクラッチ・オートマティックで、改良型のマルチ・プレート・クラッチ4輪駆動システムを搭載している。

2.9ℓのV6ターボは、最高出力440ps/5750rpm、最大トルク56.0kg-m/1960-4500rpmを発揮。スポーツクロノ・パッケージを適用したモデルでは0-100km/h加速タイムが3.6秒。これは現行モデル比で0.5秒の短縮となる。また、最高速度は306km/hだ。

また、新たに4Sディーゼルがラインナップにくわわり、パナメーラにV8ディーゼルが初めて採用されることになる。この4.0ℓディーゼル・エンジンは、最高出力422ps/3500rom、最大トルク86.5kg-m/1000-3250rpmを発揮。スポーツクロノ・パッケージ・モデルは、ディーゼルの市販モデルとして世界最速の0-100km/h加速タイム4.3秒を達成、最高速度は285km/hに達する。さらに、欧州複合燃費は14.9km/ℓ、CO2排出量は176g/kmという優れた環境性能も与えられた。

ステアリングは、同社の最新ラインナップと同様に、電気機械式を採用。ボディサイズの増大にもかかわらず、機敏で正確なハンドリングを実現するという。

脚まわりは、スティール製サスペンションからアクティブ・エア・サスペンションまで用意され、これに3ステージ・エレクトリック・ダンパーと、トルクベクタリングおよびアクティブ・オイル・スタビラーゼーション機能つきダイナミック・シャシー・コントロールが組み合わされる。

新開発のインテリアは、タッチ・センシティブ式を採用し、ドライバー正面のボタンの数を削減。918スパイダーから引き継がれるデザイン・テーマを適用。インストゥメント・パネルは中央にレブカウンターを配し、7.0インチ高解像度ディスプレイが並ぶ。また、12.3インチのタッチスクリーンではナビゲーション、エンターテインメント、コネクティビティ機能を含むポルシェ・コミュニケーション・マネージメント・システムを利用することが可能だ。

現在のところ、日本導入モデルはパナメーラ4Sとターボの2車種で、価格は4Sが15,910,000円、ターボが23,270,000円。


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