新型ポルシェ・パナメーラ、デザイナーとのQ&A

公開 : 2016.06.30 04:50  更新 : 2017.06.01 01:28

メルセデス・ベンツスマートサーブを渡り歩き、ポルシェのデザイン・チームに加わったマイケル・マウアーは、初代のパナメーラからデザインを始めた。

今やデザイン・チームを統括する立場になった彼は、昨日デビューしたばかりのパナメーラを目の前に、いかにして2代目パナメーラが生まれたかについて、AUTOCARに対して語ってくれた。

デザイナー、マイケル・マウアーとのQ&A

初代から抜本的な変化を優先させたのでしょうか?

ーーかなり集中的にディスカッションを重ねました。クーペらしい形状と4シーターの収容力の両立が論点でしたね。唯一の救いだったのが、難しい課題でもあるものの ‘解決不可なレベル’ ではなかったことですね。

カスタマーの意見はどれほど反映されましたか?

ーー常にカスタマーの意見を取り入れるようにしていますが、パナメーラに関して、それらの意見は ‘きっかけ’ に過ぎません。そのきっかけを大事にして、特にルーフラインの吟味に時間を注ぎました。

テールライトは911を意識していますか?

ーー要するにスポーツカーらしさを前提としてデザインしたかどうか? というご質問ですね。ご存知のように、われわれはデザイン言語をアップデートするたびに、新型車に積極的に取り入れているのです。

まず最初のタスクとして、新しいデザイン言語をどのようにし、アイデンティティを確立するか? でした。

もちろんアイデンティティを保つために従来のものから脱却することも重要ですし、次の世代にむけてアップデートすることも大切です。そこで頭のなかに浮かんだのが911の4WDモデルのテールライトだったのです。

左右のライトを接続するLEDのグラフィックは、夜間に強烈なインパクトを与えます。これがパナメーラをアップデートするにあたって必要なことに思えたのですね。ほかのモデルにも、それぞれの特有のデザインを与えてキャラクターを確立するつもりです。

ポルシェというブランドを進化させることは、あなたにとって、どれくらいのハードな挑戦ですか?

ーーそもそもポルシェというメーカーは、兼ねてから強烈な存在感があります。裏を返せば、重い荷物を背負っていることと同じともいえるのです。

もう少し突き詰めていえば、新たに取り入る部分が少ないということにもなります。

フレッシュかつモダンでなければならない。同時にヒストリーを重んじる必要がある。相反する要素をバランスさせなければならないのです。

初代には当然先祖にあたるモデルはありませんでしたが、2代目は、必ず初代の影を残さなければなりません。フレッシュなパナメーラでなければならないだけでなく、ひと目でパナメーラだと認識できなければなりませんから、もちろんかなりハードな作業でした。

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