ネクストEVのスーパーEV、年内の発表に向け開発進行中

公開 : 2016.07.01 04:20  更新 : 2017.06.01 01:28

中国資本のバックアップを受け、前フォード・ヨーロッパ社長のマーティン・リーチが率いるネクストEVは、今年中にパッテリー・パワーのスーパー・モデルをリリースする予定だ。

今週末のフォーミュラE最終戦に2台をエントリーするネクストEVのリーチは、スーパー・モデルの開発は進んでおり、パワートレインはすでに1メガワット(約1360ps)を発揮しているとAUTOCARに明かした。

このモデルは、パフォーマンス的にはマクラーレンP1やラ フェラーリに対抗するもので、価格も両車に近いものだという。なお、上の画像はAUTOCARの予想イメージである。

フォーミュラEでデュアル・モーターを採用した今シーズンは、当初はライバルに比べ65kgも重い車重に苦戦を強いられたが、現在は20kgの軽量化に成功した。同社の3つの開発拠点であるテクノロジー・ディビジョン、レーシング・ディビジョン、スーパーカー・ディビジョンでは情報が共有されており、レースでの経験がロードカーの開発に活かされるというのだ。

リーチは、ネクストEVがあくまで、企業として “スタート位置につく段階” に過ぎないと話している。同社は、中国のインターネット事業で財をなしたウイリアム・リーとマーティン・リーチによって、2014年のパリ・モーターショーの場で設立が発表されたもので、シスコ・システムの元チーフ・テクノロジー・オフィサーであったパッドマスリー・ウォリアーを、ソフトウェアのヘッドとして招聘している。

最初にリリースされるモデルは、富裕層を狙ったスーパースポーツになるというが、リーチはメーカーには大きな野心があるという。

「最初にリリースするクルマは、われわれのテクノロジーを示すためのショーケースだが、最終的には、より広範囲のユーザーに受け入れられるモデルを作り出すつもりだ」

ライバルはテスラになると言い、モバイルフォンと連携した便宜性とアクセスビリティを持つクルマをリリースすることが目標のようだ。

生産化の時期についてリーチの口は固いが、欧州、アジア、米国をまたぐ6拠点で1000人のスタッフが働くほど開発は熱心に進められている。それに、来年末には従業員の数を合計5000人に増やす予定だという。

ネクストEVは今後数年以内に50万台の車両を製造すると予想され、その中心が中国市場となる。大気汚染への対応が急務で、中国政府のバックアップが期待できるマーケットは、ネクストEVにとって好条件なのだ。

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