5世代目のランドローバー・ディスカバリーがデビュー

公開 : 2016.09.29 21:50  更新 : 2017.06.01 00:35

新型ランドローバー・ディスカバリーは速く、軽く、そしてエコノミカルになって登場した。一方でサイズが大きくなったのも注目点である。

第5世代目となるこのモデルは、ランドローバーの英国の本部の近隣で公開され、これからパリ・モーターショーでデビューを飾る。

輝かしくもあり曲線美も感じるスタイリングは、従来のディスカバリーの角ばった造形とは一線を画する。

新型は効率性に優れており、ジャガー・ランドローバー(以下、JLR)自社開発のクリーンな2.0ℓ4気筒インジニウム・ディーゼル・エンジンを搭載、51.0kg-mのトルクを発揮し、CO2排出量は171g/kmに抑えてある。また、フロント部分のスタイリング変更によりcd値は0.33とフルサイズSUVでは非常に優れた数値を達成した。

シャシー

新型ディスカバリーが20%の軽量化を実現したのは、重厚なラダー・シャシーから接着およびリベット加工のアルミ・モノコックに変更したことが大きく貢献している。これはJLRの他のモデルにも広く展開されているものだ。

つまり、ディスカバリーも今後は、レンジローバー、同スポーツと同じようにソリハルにあるJLRアルミニウム・ボディショップで生産されることになる。

実用性

ランドローバーによると、新型は徹底的な開発により、大人7名が十分に時間を過ごせるシートと、伝統のスタジアム・シーティングを実現することに注力し、2、3列目は1列目よりも高い位置に配置されているという。

そしてシートポジションは、電動で動くのはもちろんだが、コンソールの10インチ・タッチスクリーンやスマートフォンでリモート操作することも可能になった。

おなじみの段差をつけたルーフ・ラインの採用を継続したことで、3列目のヘッドルームも5%改善することに成功した。

ラゲッジスペースも大きくかわり、新型はワンピースのテールゲートを再び採用。1代目や2代目のサイド・オープニング式ではなく、上ヒンジの形式で取り付けられている。

キャビンを広げるために全長は140mm長くなり4970mmへ、ホイールベースも40mm長い2923mmとなった。その一方で、ツインレールのシャシーがなくなったことにより、全高を40mm下げたのは大きな変更点である。それにもかかわらず最低地上高は43mm増大した。また、完全独立セルフ・レベリング・エアサスペンションを搭載したことで、乗車および積載作業時に車高を40mm下げる機能も備わる。

パワートレイン

すべてのパワートレインでZF製の8速ギアボックスを採用した。エントリー・モデルは240psを発揮する2.0ℓツインターボ・インジニウム・ディーゼルで、CO2排出量171g/km、燃費は15.4km/ℓ。0-97km/h加速タイムは8.0秒というスペックである。

中間のモデルになるのが258psを発揮する3.0ℓV6ディーゼルで、CO2排出量189g/km、燃費は11.6km/ℓ。0-97km/ℓ加速タイムは7.7秒だ。

最上級のモデルは、360psを発揮する3.0ℓV6スーパーチャージド・ガソリンで、CO2排出量256g/km、燃費は9.2km/ℓ、0-97km/h加速タイムは6.9秒を実現した。同社の試算ではインジニウムの4気筒モデルが一番の人気車種になる見込みだ。

トランスファー・ボックスは、厳しい環境のオフロード・ユースに対応するため非常に低いロー・ギアを搭載している。通常時のトルク配分は50:50の設定であるが、電子制御および最新のテレイン・レスポンス2システム(コンソールのダイアル・スイッチで操作できる)で変更することができる。

価格、発売時期

グレードは、S、SE、HSE、HSEラジグジュアリーの4種で、価格は £43,495から£65,695(574万円から867万円)。ホイール・サイズはSが18インチ、それからグレードごとに19インチ、20インチ、21インチと大きくなる。オプション・リストには22インチも登録されていた。

標準装備には、7名分のシート、オートマティック・ギアボックス、4輪駆動、10インチ・インフォテインメント・システム、パワーテールゲート、緊急自動ブレーキ機能が備わっている。

新型の登場は来春を予定しており、先行して600台のハイスペック・ローンチ・エディションが発売される見込みだ。



▶ 2016 パリ・モーターショー

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