これなら合格点? 新型ヒュンダイi30が登場

公開 : 2016.09.29 20:30  更新 : 2021.03.05 21:38

ヒュンダイはフル・モデルチェンジされた第3世代のヒュンダイi30を公開した。今回のパリ・デビューを受けて、英国では来年初頭に発売される予定である。

完全に “再定義” したと同社が語る5ドア・ハッチバック・モデルのi30は、フォルクスワーゲンの歴史が示すところの国民車として、身近で魅力的な存在となるデザインと走りを目指したクルマだ。

i30は、同社待望のハイパフォーマンス・モデルであるNが与えられる世代、つまりニュルブルクリンクの研究センターで開発された最初のドライバーズ・カーのファミリーに属する。

ヒュンダイはさらに、同じセグメントのベンチマークとなる車両をそれぞれテストし、そうしたライバルに狙いを定めて開発を進めた。

新たなルックスを手に入れたi30は、欧州のトレンドにあわせスタイリッシュで魅力的なモデルを目指している。これは、先代i30のオーナーの多くがスタイリングを購入理由に掲げていたことによるもので、デザイナー陣を率いるピーター・シュライアーは、ビジュアル・アピールに注力したと語っている。

その特徴は、i10からサンタフェまで、今後のモデルに導入されるカスケーディング・グリルに代表される。

また開発は、既存のアーキテクチャを完全にオーバーホールするなど、欧州の拠点で進められた。足まわりはフロントがマクファーソン・ストラット、リアがマルチ・リンク・サスペンションを採用。ダンパーはパフォーマンス志向のものに生まれ変わった。ステアリングは速くなり、レスポンスを10%向上、ブレーキも強化されている。

ボディは、先進の高剛性スチールの使用比率を2倍に高め、車体の53%に採用するが、これは同社が自社製造している。この改良により、ホワイトボディは28kg軽量になり、剛性は22%増加したという。

全長は4340mm、全幅は1795mm、全高は1455mm、ホイールベースは2650mmというディメンションを採用。つまり先代モデルとホイールベースを同じ値にしたまま、全長が長く、全幅を広げ、全高を低めたことになる。車重は先代の1306kgからわずかに重くなった1316kgであるが、装備が増えているのだから軽量化の成果はたいしたものだろう。

ローンチ当初のi30はガソリン仕様が3車種、ディーゼルが1車種という展開で、そのなかには140ps、24.6kg-mを発揮するガソリン・ターボ・エンジンも含まれている。ほかにもガソリン仕様は100psの1.4ℓ自然吸気エンジン、120psの1.0ℓ3気筒ターボを用意する。

ディーゼルは1.6ℓターボで、95ps、110ps、132psと3種の仕様が用意される。もっとも効率性にすぐれるものはCO2排出量が89g/kmとなる。

トランスミッションは標準仕様がマニュアルの6速、オプションで7速デュアルクラッチを選択することもできる。

1.4ℓのガソリン・ターボが最も加速性能に優れ、0-100km/h加速タイムは8.9秒、最高速度は209km/hを実現した。

Nというパフォーマンス・バージョンは2017年後半に登場する予定で、搭載される2.0ℓガソリン・ターボ・エンジンは263psを発揮し、最高速度は250km/hに達する。

インテリアはスイッチ類を少なくしたほか、8インチのフローティング・タッチスクリーンをオプションで設定する。Apple CarPlay、Android Autoに対応し、スマートフォンのワイヤレス・チャージ機能も搭載した。

クラストップ・レベルとされる室内空間はオプションのパノラマルーフによってさらに広々とした印象になっている。ブートスペースは395ℓで、後席を倒すと最大1301ℓまで増やすことが可能だ。

英国への導入は2017年の第1四半期となる予定で、価格は明かされていないものの、先代の£15,295(201万円)よりわずかに高くなる見込みだ。


▶ 2016 パリ・モーターショー

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