長期使用報告

2015.12.19

トヨタ・ランドクルーザー200ZX 第2回

text:笹本健次 (Kenji Sasamoto) photo:Masakatsu Sato (佐藤正勝)

 
11月26日

今日は、初めて、ランクル200に乗る日だ。しかし、いきなり、かなりハードなスケジュールの日にあたってしまった。まず、自宅の川崎から所用で大宮まで行き、その後、都内で打ち合わせが3件。更に夜になってから甲府に移動と言う、フルにクルマを使う一日である。おそらく、トータルの走行距離は300kmを軽く超えてしまうだろう。このようなシュチュエーションで第一に要求されるのは疲れないクルマだ。さて、ランクル200はどのような疲労度になるのだろうか。

駐車場に停まっているランクルは、他を圧倒する大きさだ。ルーフラックまで含めた全高が1910mmあり、ボンネットの高さも1400mm程あるので、非常に巨大に見える。このような大きさのSUVを都内で走らせるのはいささか不安になるが、頑丈なステップに足をかけドライバーズシートに乗り込むと、着座位置は高く、ボンネットのプレスも見切りがしやすい形状なので、ひとまず安心する。実際の全長は4950mm、全幅は1980mmで、同サイズのクルマでは、マセラティ・クワトロポルテや、ベントレー・コンチネンタルGTなどが挙げられる。従って、見かけよりは小さいボディ・サイズの把握さえ出来れば、却って高い着座位置なので運転はしやすい。と言うことは、疲れも少ないはずだ。

サスペンションはECO、ノーマル、スポーツ、スポーツ+と4段階の設定だが、まずはノーマルでスタートする。フロントがダブルウイッシュボーン、リアがトレーリング・アームの.サスペンションはストロークが深く、3t近い巨体をゆったりと受け止めてくれる。高い着座位置で見切りもよく、車線変更なども容易だ。

内装はブラックとブラウンの組み合わせで、ウッドパネルが効果的に使われていて、控えめながら充分に豪華だ。なるほど、これならVIPの移動用としては、とても重宝する、と感じた。中東などで、このフルサイズのランクルが人気なのも頷ける。首都高の目黒線では、前が空いた折にスポーツ+にし、一気にアクセルを踏み込むと、サスが一気に締り、ロールも少なくなり、この巨体を驚くほどのスピードでコーナーに導く。しっかりしたラダーフレームのはずだが、段差などでは意外にもフロアにやや振動が感じられたものの、不快なものではない。このような走りは楽しいので、ついそのまま続けたくなるが、そんなことをすれば、V8、DOHC 4608ccの大排気量のエンジンでは、あっという間に巨大な93ℓのタンクが空になる。JC08モードですら、このランクル200は6.7km/ℓにすぎないからだ。プリウスなどで、燃費でしのぎを削っているトヨタが、割り切って出しているこの数値は、一種の清々しさを感じさせる。そう、パワーとフル装備とラグジュアリーが勝負のランクルはこれで良いのだ。

V8ガソリン・エンジンのパワーは、318ps/5600rpm、46.9kgm/3400rpmで、総重量3130kgの巨体には充分だ。V8エンジンのエグゾスト・サウンドには色気がないが、ボディをユサっと揺らしながらスタートするのは、如何にもランクルらしい。

とても優れていると感じたのはブレーキである。前後ともベンチレーテッドを奢ったブレーキはストロークが自然で、しかも停止する寸前のコントロールが非常にやりやすい。これは、VIPを運ぶクルマとしては重要なことで好感が持てる。

さて、都内の混雑の中を走り切り、夜は、一路、中央高速を甲府に向かう。片側2車線の高速道路でも、見切りの良さと、強大なパワーが相まってドライビングは安楽だ。100km/h程度での走りでは、室内は静粛で実に安楽である。

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