スペシャルショップ

ボディを待つ間にディテールを磨き込む

今回はアウトストラーダで進行中のレストレーション・プロジェクトの一つ、フェラーリ250GTルッソの進行状況をお伝えしましょう。

ボディショップにてボディのレストレーションが行われている間に、ボディ廻りの細やかな艤装品の修復が並行して進められています。写真に写っているのはバンパーやドアハンドル、ウィンドウのサッシュなどです。アメリカでビンテージカーを専門に扱っている職人の手によってレストレーションを受けました。各パーツは腐蝕を取り除き、ピット(穴)などをキレイに埋めた上で、歪みや凹みなどを鈑金作業で修正します。その後リ・クロームを行いますが、いきなりクロームメッキは行わず、まずはニッケル銅でメッキをかけた上で削り込んで正確な形状と平滑な下地を作り込みます。メッキの仕上がりは塗装と同じく下地の状態に大きく左右されますので、ここで妥協するわけにはいかないのです。その上からクロームメッキをかけて初めてこれらのパーツの修復は完成します。新品以上のクオリティで仕上げられたこれらの艤装品はレストレーションが仕上がったボディに組み付けられていきますが、その取り付け方法ひとつにしてもオリジナルに忠実な工程を経て行われます。

また、インテリアの修復も並行して行われています。例えばシートなどはオリジナルではレザー張りなのですが、この個体ではビニールと布という異なる素材で張り替えられていました。ですのでレザー素材を用いて風合いや形状そしてステッチにいたるまでオリジナルに忠実に直していきます。

アウトストラーダ

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