徹底解説

2016.04.12

トヨタ・パッソ/パッソ・モーダ

インテリア

「新型で一番見てもらいたいのは、車内の広さです。これは、男性オーナーの声に応えたものです」

新しいパッソのインテリアは、数値のうえでも広い。前後乗員間距離はクラス最大の940mm。先代より75mm広がったことになる。

ところが先ほどのページで「全長・全幅は先代と変わらない」と言った。これはどうしたことだろう。

新型パッソに関してダイハツは、「軽自動車で培ったノウハウを余すことなく取り入れた」としている。そして、これが新型のミソなのである。

前・後席の間隔については、車両の全長を変えないまま、ホイールベースの拡大と後席の後方配置により広くした。これは車両サイズが制限される軽自動車のノウハウである。

シートに関しても、直進時と旋回時に高い性能を発揮するものを、軽自動車のムーヴ用に開発。そのシートに、座席骨格とパッド構造の見直し、支持圧の適正化、サイドサポート追加によるホールド性向上といった改良を施し、パッソ向けに仕立て直した。

NVH面では、インナーとアウターパネルの隙間を発泡剤などで埋め、ノイズの経路を遮断。さらに、ダッシュパネルの面積縮小やカウルとの一体化により、車室内への入射音と振動を抑制している。

車体の小さな軽で磨いた技術が、静かで広々としたパッソのインテリア空間を生み出したのだ。

ほかにも、運転席シートヒーター、運転席シートリフター(X、SⅡを除く)、マルチインフォメーション・ディスプレイ(X、SⅡを除く)を揃え、車内装備を充実させている。

ダウンサイズの時代にあって、軽自動車づくりの工夫は、登録車にアップサイズして受け入れられたのだ。

パワートレイン

2011年。ダイハツはミラ・イースを発売し、e:Sテクノロジー(e:S=イース)という軽の技術を世に問うた。

これは、モーターなどの高価なパーツを使わずに、既存技術を磨き、低コストで高い環境性能を実現する燃費技術だ。その内容は多義にわたるが、軽で築き上げたこの技術も、パッソに導入されている。

新型に搭載する1KR-FE型1.0ℓエンジンは3気筒。JC08モード燃費28.0km/ℓを達成し、ガソリンエンジン登録車トップに躍り出た。

69ps/6000rpm、9.4kg-m/4400rpmを発揮するこのエンジンには、ミラ・イースで採用するデュアルインジェクター、吸気ポートのデュアルポート化、高圧縮比化、ピストンのフリクション低減など、e:Sテクノロジーを発展させた技術を採用している。

なかでも吸気系のデュアルポート化は、ダイハツにとって初採用。高タンブル化と吸気効率の向上を実現した。

トランスミッションはCVTを継続採用しつつ、そのECU制御を改良。坂道走行時には、自動で坂道モードに切替え、駆動力を高める。

また、4WDにも、車速9km/h以下から停車前アイドリング・ストップ制御を導入。24.4km/ℓ(4WD)の低燃費を実現した。

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