徹底解説

2016.12.15

超・徹底解説 マツダCX-5

ちなみに児玉氏によれば先代からのソフトウェアの進化のうち半分くらいはアクセラにも展開されていて、残りの半分はCX-5で進化させているとのこと。その中にはディーゼルの北米展開に向けた開発から生まれたエンジン本体側の改善点も含まれるが、排ガス規制クリアは当然であり、排ガスを浄化してなおドライバビリティの向上を図るのが狙いというのが如何にもマツダらしい。

違和感を感じさせない操作性に注目

こういった改善の積み重ねの話で印象的なのは、ピーク値の話がほとんどないことだ。多くは立ち上がりや収束の時の特性の変更だ。このこだわりを最もよく表している大ネタはGVCだが、GVCだけでなく運動性や快適性などに関わる細かな部分まで違和感ない滑らかな動きを求めているようだ。要するに過渡特性と収束特性に現れる上質を求めたと理解すればいいだろう。

デザイン面ではインパネ周りの印象が大きく変わった。外観は従来まで前後独立して張り出し感を出していたフェンダー周りが前後に通しでベルトラインと融合させ、SUVらしい骨太感が強まったが、遠目に見ると一目で旧型と見分けが難しいほど「魂動デザイン」である。

ところが、運転席に乗り込んで目に飛び込む風景は激変している。児玉氏によれば「アテンザはマイナー・チェンジでがらっと変えましたが、CX-5はそのままで来てたんで、新型で今のマツダデザインに合わせています。」と。マツダでは初めて採用したウインドウガラス反射型のアクティブ・ドライビング・ディスプレイ(HUD)については「投影面積の広さや焦点距離の点から優れているのは間違いなく、技術やコスト面からの対応ができるようになった。いずれは実像とバーチャルが融合するようにもなるでしょう。」つまり正常進化の過程なのだ。

最後に冒頭で述べた「金太郎飴」問題とレジャーワゴンとしてのCX-5の有り様を尋ねてみた。適応用途で選び分けられる特徴が必要、とかくどくど意地悪く訊いてみたが、「金太郎飴にならないようにしているんですが、言われてみれば中途半端な部分もありますね。近い将来の宿題ですねぇ…」と。

「こつこつ」という言い方でからも人柄が想像できると思うが、児玉氏はとても謙虚かつ正直な方である。車体フレームについて尋ねた時も補強や板厚変更、高張力鋼板等の大幅改良を加えているのだから新設計と言ってもいいのに「キャリーオーバーとも新設計とも言えなくて」なのである。針小棒大と思わせる話は一度もなかった。このような人柄の人がドライバーに限らず乗る人すべてに向けて良質なクルマを造ろうとしているのだから、謳い文句も額面通りに受け取っていいのでは。さぞかし肌触り心地好い走りに仕上がっているに違いない。

 

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