徹底解説

2016.12.15

超・徹底解説 マツダCX-5

アメリカを納得させる技術

「様々な出来事が起こった今、こうしてローンチを迎えるのですから意欲は高まります。わたくし共は、一連の不正がディーゼル自体の問題だとは思っておりません。わたしは米国のマスメディアがどのように反応するか注目していますよ。これは前向きな展開になる可能性を秘めているのです。テクノロジーは規制に準拠したものとしてマーケットに導入されます。米国の方々はそれを好むでしょう」

「これこそが、わたくし共が主導権を握るチャンスなのです。こうした技術を持つメーカーは多くはありませんし、そこに価値が存在すると考えられませんか?」

ガイトンは、新型のCX-5が、トルク特性や燃費の改善によってアメリカで受け入れられると考えている。とくに北米ではハイブリッドと比較するために燃費の数値が重要視される。また彼は、長期的にはマツダはディーゼルに力を注ぎ、研究開発を続けていくと話している。

「数年前まで、多くのメーカーがマツダはNOx排出規制に対応できずにディーゼルから撤退すると噂していましたね。そして彼らはハイブリッドの道を選んだのです。しかし広島の本社は、重量がかさみコストも高くつく後処理装置をつけずに基準値以内におさめることを考えていました。そこで他のメーカーが避けてきた圧縮比を下げることにチャレンジしたのです」

「わたくし共が提供しているのは、後処理装置をつけない納得のいく価格のディーゼル・モデルです。今後、規制が強化されてしまえば、いずれ装着する必要がでてきますが、今はその段階ではありません。それにわたしの考えでは、ディーゼルはマツダのコア技術です。他のメーカーがなんと言おうとそれが変わることはありませんよ」

CX-5とCX-9、意外な関係

もしも、アメリカのドライバーがディーゼルを受け入れたら、あの堂々としたハンサムな7シーターSUV、CX-9の人気にも火がつくだろう。しかし開発のごく早い段階で、欧州はCX-9のマーケットから外されてしまった。なぜならそれはガソリン専用のモデルであり、ディーゼルで動かすのにふさわしいユニットが現在のマツダには存在しないからだ。開発費に見合う結果を望めないとして、それ以上話が進むことはなかった。

ただ、これについてガイトンはこう話してくれた。「もしもディーゼルがアメリカで認められたら、話が進むかもしれませんね」

いったいこれまで誰が、米国におけるディーゼルの動向次第で、ヨーロッパ人が望むエンジンが現実化するなんて考えただろうか。ここで特集するCX-5の成功が、世界のマツダファンに与える影響は大きい。
 

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