RMモーターシティ・オークション

●2015.07.25　プリムス／ミシガン　U.S.A. オークション界の夏祭りと言える8月のモントレーを前に、アメリカのモータウンのひとつであるミシガン州プリムスで、RMサザビースが古き良き時代のアメリカ車を中心としたモーターシティ・オークションを開いた。  
コレクターズカー・オークションの世界的な牽引役と言えるRMサザビース・オークションだが、準地元と言えるアメリカのコレクターの存在を忘れておらず、アメリカでのローカル・オークションも行っている。今回のモーターシティ・オークションもこの手のオークションで、ここには高価なフェラーリは１台も無く、ほとんどが良き時代のアメリカ車が並ぶのである。 ここで最高落札額を記録したのもアメリカの高級車を代表する1935年型デューセンバーグ・モデル SJ デュアルカウル・フェートン・ラグランデの1億571万円だった。ここに1933年型パッカード・トウェルブ・インディビデュアル・カスタムスポーツ・フェートンが7230万円、1934年型オーバン・トウェルブ・サロン・スピードスターは6275万円で続き、トップ5はすべて’30年代のアメリカ車が占めた。 日本でも人気の高い恐竜時代と言える’50〜60年代のアメリカ車も数多く用意された。どれも良好なコンディションに保たれているが、昨今の高騰の波を感じさせない現実的な落札額が印象的だった。とはいえアイテムカーの1968年型シェルビー GT500 KR コンバーチブルは2524万円、新しいモデルでは値上がり傾向にある2005年型フォード GTが3956万円まで値を上げている。 一方ヨーロッパ車は8台だけで、あまりオークションに姿を見せないBMW Z8が出品され2387万円で落札されている。このほか1989年型のポルシェ 911ターボは順当に2183万円まで値を上げたが、1963年型ポルシェ356B 1600クーペは887万円と一時期に較べ落ち着いてきたようだ。 右肩上がりで上昇を続けてきたコレクターズカー・オークションだが、ここにきてちょっと一息ついているように見える。今後の流れは天王山と言える８月のモントレーで見えてくるはずだ。