社会人1年目、ポルシェを買う。

2016.11.25

第41話:ドライビング特訓 with マツダ編。1

photo:佐藤正勝 (Masakatsu Sato)

 

笹本編集長に甲府に連れていってもらい
ドライビング特訓を受けてからというものの、
時間をみつけて少しずつ練習をつづけている。

教えてもらったことのなかでも、
特にブレーキングの話は実感をともないやすく、
“速度を殺さないということよりも
きちんと速く脱出するため” の制動を意識すると
姿勢が崩れにくいということが体感的にわかってきた。

ただ、タイミングとスピードが大切だとおもう。

たとえば今までの僕は(くり返しになってしまうが)
ギリギリまで制動を遅らせるという
‘間違った美学’ のもと
コーナーの奥まで突っ込んで、
脱出がグズグズになってしまっていた。

反対に、ここ最近は姿勢ばかりを意識しすぎて
早すぎるタイミングでブレーキを踏んでしまい、
コーナー手前でアクセルを踏み足すことも少なくない。

何度かおなじ道をくり返し走れば
それなりのカタチになるのだけど、
はじめてのコーナーで
直感的に予想できるレベルではない。

峠道だと、ミスをすると事故に直結する。
(元来の怖がり(というか弱虫)なのでかなりのマージンは
とっているつもりだけれど)それでもやっぱり怖い。

だから、サーキットなどのオープンな場所で、
クルマを存分に走らせてみたいと思っていた。

そんなタイミングでマツダからお誘いをいただいた。

場所は筑波サーキット。
‘Be a driver. 体験試乗取材会’
と銘打たれたイベントで、
メディアの編集者を対象に
マツダ車をはじめとするクルマの
ドライブすることの本来の楽しさを
伝えるために設けられたものである。

‘運転する楽しさ’ といっても、けっこう本気。
車種によってはA級ライセンスと、
適した装具類の着用が義務付けられていたりして
それがなかなかピリピリとしたものであった。

メニューは
1、G-BOWLを使った競技
2、オート・テスト(ジムカーナ)
3、GLOBAL MX-5 CUP Car助手席試乗
  (ライセンスがあれば運転もできる)
4、ロードスターパーティレース仕様車 試乗
という順番。

1の競技メニューは、
ダッシュボードのうえにお皿を載せて、
そのお皿に軽い(あまりにも軽い)ボールを置いて走る。
Gの繋がりを体感するためのアトラクションだ。
お豆腐屋さんのハチロクは紙コップに水を入れていた。
あれとおなじ原理だとおもう。たぶん。

 

左右はもちろんのこと、
前後と上下に0.4G以上のGがかかると
ボールはポロリと転がり落ちる。

0.4Gというのは、路地を徐行していて
脇道からボールや子どもが飛びだしたときに
「おっと!」と思ってブレーキを踏んで
生じる程度のGである。つまり小さい。

 

ボールを落とさずに、なおかつ速く
コースを周回した者の勝ち、というルールだ。
これが実に神経を使う。
自然とライン取りも理想的なものになる。

 

諸先輩方の一日の長とでもいおうか、
目立ったタイムは出せなかったけれど、これを続けると
サーキット・タイムが短縮できるだろうと感じた。

とうぜん日常の運転もなめらかになるはずだ。

 

そして2の競技。
そもそもジムカーナというものを、
‘そこそこ広いところにパイロンを置いて
まずまず速く走る’ くらいの漠とした知識しかない僕が
ほんとうに運転していいのか不安になっていたが、
何はともあれガンバってみるしかない。

 

たんに速さを競うだけでなく、
きちんとブレーキングをしてアクセルを踏む。
コースのなかには
‘駐車’ というアクションもあったりする。

 

 

コースを俯瞰した絵を見れば簡単そうなものだが、
実際にコース・サイドで確認すると
コーンが重なりあって見えるため、いきなり大慌て。
練習走行の1回目ではミス・コースしてしまった。

2回目は駐車したつもりが枠に入っていないという
アクシデントも。(本番ならば失格処分)

しかしながら、3回目の本番で
指定タイム50秒(このタイムがいちばんマツダ車を
たのしめるとのこと)に対して、49秒93をマーク。

いきなり全メディアで1位になってしまった!

 

完全なるビギナーズ・ラックだったけれど、
皆に拍手されるのはとてもうれしかったし気もちよかった。

そしていよいよ、(ほぼ)人生初の
サーキット全開走行を体験することとなる。
これがまた、もう……ね。

第42話:「ドライビング特訓 with マツダ編。2」は、後日公開予定。
 

※今回も最後までご覧になってくださり、
 ありがとうございます。
 
 ラジオ、聞いてくださった方も多かったようです。
 広島からわざわざ山口へ移動して聞いたというかたも!

 今後とも、[email protected] まで、
 皆さまの声をお聞かせください。
 もちろん、なんでもないメールだって
 お待ちしております。

 
 

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