コラム&エッセイ

2017.07.16

目標はル・マン! 女子大生レーサー日記

[編集部より]

こんばんは。「目標はル・マン!女子大生レーサー日記」の岩岡万梨恵です。ドンとまとめて3ページ。「スーパー耐久シリーズ」の参戦記です。よろしければご覧ください!

第15話:「スーパー耐久シリーズ」に参戦 予選、決勝の結果はいかに

スーパー耐久参戦! いよいよシーズン

前回、このコラムでドライバーズオーディションについて記載した。

世界へ行くため、今年もステップアップしたい、レースに出たいと思いながらオーディションを受けた。

わたしが今年度、どうしても出たいレース、「スーパー耐久シリーズ」に参戦するためのドライバーオーディションであった。

無事にスーパー耐久参戦が決まったと同時に、サーキット練習、街乗りでのシフト操作、ペダル操作を意識しながらの練習。そして都内のシュミレーターで特訓をしてレースに備えた。

今回スーパー耐久参戦にあたり、短い期間の中で車両制作、カラーリング、メンテナンスが行われ、本当に多くの方に助けて頂きながらなんとか開幕戦に間に合い参戦することができた。

それを全部近くで見てきて、「わたしたちのために本当に多くの方が応援、協力をして頂いているので絶対結果で恩返ししたい」。そう強く感じた。

初めてスーパー耐久仕様のNDロードスターに乗って、今までの車両感覚との違いに驚いた。

まず、ブレーキがすごくきくこと。

あ! いきすぎた! と思っても普通であればオーバーランして飛び出すところでもきちんとターンインして曲がることが出来る。

また、カートのように動きが機敏で、ハンドルでクイックイッと車両を動かしやすく感じた。

そして、スリックタイヤによりグリップが良く、しっかり立ち上がっていってくれる。

しかし、まだタイヤの限界を知ることができず、どこからがタイヤが滑り出してトラクションがなくなるのか、どこからがタイヤが一番グリップして前に進めるのかを掴むことが出来なかった。

これらの違いも大きかったが、一番感じたのは「音」の違い。

今までであれば市販車のノーマル車でレースをしていたためレース中はとても静か。エンジン音はするものの騒音レベルでは全くない。

しかし、今回はスーパー耐久車両。エンジンをかけた時、アクセルを踏んだ時、高音がわたしの心臓に響き渡った。

「レーシングカーだ!」わたしのテンションは一気に上がった。

レース当日。今回は予選も決勝も1DAYでおこなわれた。20分間の予選。天気は……雨。まだ操りきれていないマシン、そして雨。不安が募っていく。

予選中の雨は、レースに参戦する車両が走行するため路面状況の変化が著しい。走行すればするほど路面上の水がある程度はけていき、タイヤと路面のグリップ力が上がっていく。

最後の5分で全体的にタイムがあがりそこで上手くタイムを出さないと予選順位に響いてくる。しかしドライの路面よりもグリップが低いことは変わらない。そこでスピンしたらタイムロスしてしまいその分アタックできるチャンスが減る。

生き残った者勝ちとなる雨の予選はとてもサバイバルである。

雨で滑りやすい路面、マシンを壊してはならないという恐怖、しかしタイムは出さなければ……。

いろんな感情と緊張感で押しつぶされそうになっていた。

コースのランプが青に点灯。いよいよ予選がスタートした。

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レーシングドライバー 岩岡万梨恵

1993年生まれ。父がレース好きで3歳からF1を見に行く。現在マツダ・ウィメン・イン・モータースポーツに在籍し、今年からロードスターのスプリント・レースに参戦。幼少期から器械体操を続けて得意技はバク転、Y字バランス。趣味は旧車を眺めること。将来は井原慶子さんのようなル・マン女性ドライバーを目標とし、老後はヒストリックカーのレースで楽しむことも夢。