社会人1年目、ポルシェを買う。

2020.01.02

【社会人1年目、ポルシェを買う。】第101話:歴代911いっき乗り。

つよく記憶に残ったのは

記憶に残ったのは、やっぱり1966年式の911だ。他の人が運転しているのを外から見ていると、ロールで外側が地面に擦りつきそうだ。運転する表情を見ていると、四苦八苦しているのがわかる。

まずブレーキが効かない。よく考えてコーナーに入らなければ、たちまちクルマは外に引っ張られる。戻そうにもハンドルは大きいし、切れ込むまでにラグがある。

でも68年のモンテカルロ・ラリーなどを見ていると、繊細なアクセルワークで、くいっくいと舵を入れながら、ひとつも無駄のないアート作品のように、美しくスライドできることを知っている。

正しいことが明確にあり、クルマもそれを求めてくる。しかしそれができる人は少ない。乗り手を選ぶのだ。厳密に。

もう1つ、ふと思った。996に似ている。というか996が、そっくりなのだ。じわりとした、けれど繊細な動き。滋味。

こうやって、各時代を「つまみ食い」できるからこそ、あらためて勉強になる。

そんなおいしい話が……、あるのだ。

このイベントはまだ続く。アシストしているポルシェセンター青山 世田谷から続報を待とう。

記事に関わった人々

  • 上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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