Juju(野田樹潤)ブログ

2020.10.13

【Juju(野田樹潤)ブログ】第42話:デンマークF4選手権 唯一の「ガイコクジン」の難しさ

デンマーク人と日本人女子という構図

デンマークの選手権は、イギリスのように世界中のドライバーが集まってくるチャンピオンシップとは違うということ。

今年のデンマークF4に参戦しているドライバーは、わたし以外は全てデンマーク人なんです。

様々な国籍のドライバーが入り混じった選手権とは違い、外国人慣れしていないことによる反応(?)、もしくは温度差のようなものがあるのかな、と。

しかもわたし、女の子だし(笑)

ヘルメットをかぶってレースが始まったら男も女もないと思うんですけど、でもやっぱり女の子に追い抜かれるのってイヤなんだと思うんですよ。

わたし以外にも今年の選手権には2人の女の子が出場しているんです。でも彼女たちはどちらかといえば後ろの方を走っているし、「デンマーク人だから」という意識で守られているのかな(?)

前回の第1レース(第7戦)の後で、わたしは後ろから突っ込んできた相手のピットに行って文句をちゃんと言ったんです。

でも相手は謝るそぶりすらなかった。まあその反応はある程度予想できましたけどね。

リバースグリッドで後方からのスタートになる第2レースはオーバーテイクする機会も多くなるので接触の危険性が高いことは理解していました。

しかもチャンピオンシップのライバルであるコンラッド・ラーセン選手がわたしより後ろの7番手を走行していることは知っていたので、まったく無理な走りはしていなかったんです。

それでも当てられてしまったんです。

わたしの秘策は1つ ぶっちぎるのみ

なーんて、今回は少し湿っぽい話になってしまっていますけど、だからと言ってわたし、負けませんよ。

監督にも「きつくブロックされても接触しても引かないレースを続けることで、ライバルたちにも認められるようにならないとダメ」と言われています。

そのためのわたしの秘策は1つだけ。

ぶっちぎりに速いスピードで走って、ライバルに当てられないくらい差をつける! これしかないです。

記事に関わった人々

  • 執筆

    Juju(野田樹潤)

    Juju Noda

    2006年生まれ。3歳でカートを始める。経験を積み、9歳で最年少デビューを果たしたFIA-F4マシンでは11歳で「U-17大会」に出場。2018年にはF3マシンに挑戦し、2020年はデンマークF4参戦デビューウィン。2021年はアメリカF4 USとデンマークF4。2022年は「Wシリーズ」ドライバーオブザイヤーを獲得。2023年に獲得したユーロフォーミュラのウィナー、ZinoxF2000のチャンピオンはいずれも女性初。2024年日本最高峰レースのスーパーフォーミュラに史上最年少、日本人女性初のデビューを果たす。目標は「日本人初の女性F1/フォーミュラEのドライバーになって、チャンピオンになること」
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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