クルマ漬けの毎日から

2022.04.04

偶然街で見かけたスズキ・ジムニー。現在イギリスでは、商用車版のみ販売されています。人気のジムニーの乗用車版の復活が、待ち望まれています。

【クロプリー編集長コラム】商用車版スズキ・ジムニー、英国で人気! 乗用車版の復活望む

もくじ

現在の3倍 販売可能
乗用車版が買えない! 英国の悲劇

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

現在の3倍 販売可能

喫茶店へ行こうと地元の街を歩いていた時、スズキ・ジムニーを見かけた。その永続的な美しさを目にして、私は再び残念な気持ちでいっぱいになった。

というのも、現在イギリスでは商用車でしかジムニーを買えないからだ。

スズキ・ジムニーを街で見かけたクロプリー編集長。イギリスでは日本のジムニーシエラにあたるボディを導入しており、現在は商用車版のみが販売されている。

地元のディーラーから聞いた話では、現在彼らが確保可能な台数の3倍のジムニーを販売できる自信があるという。

だが、スズキは日本での需要がとても高いことにうつつを抜かしていて、ジムニーをヨーロッパの規制に適合させることについては、優先順位が低いのだという。

乗用車版が買えない! 英国の悲劇

スズキというメーカーは、その会社もプロダクトも、他の自動車メーカーとは大きく異なる立ち位置にいると、いつも私は感じている。

なかでもスズキがフォルクスワーゲン・グループと戦った時は、旧約聖書の「ダビデとゴリアテの戦い」のようで面白かった。

イギリスで販売される商用車版のジムニー

だが、いま新型ジムニーを欲しいと思っても、イギリスでは買うことができないのだ。これは、悲劇と言っていいだろう。

特にジムニーのスタイリングを見て、私はカーデザインにおける直線の力に気がついた。

また完璧なプロポーションのクルマを見た時の喜びも感じることができた。

近いうちに日本でのジムニーの需要が落ち着き、このクルマは輸出市場でも待ち望まれているという事実に、スズキが気づいてくれることを切に願っている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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