クルマ漬けの毎日から

2023.11.04

パンデミックが始まって以来、開催が見送られてきたジュネーブショー。ついに、来春の開催が決定しました。

ジュネーブショー、来春復活へ!【クロプリー編集長コラム】

もくじ

モーターショー 帰ってきた!
なぜ、ジュネーブショー重要か?

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

モーターショー 帰ってきた!

モーターショーが戻ってきている。なんとも嬉しいことだ。

10月下旬に開幕したジャパン・モビリティショーに関するAUTOCAR特派員のレポートをご覧になった方もいるだろう。このショーのネーミングはいまひとつのように感じるが、それでも東京のモーターショーはいまも魅力的だ。

だが、イギリスのメディアであるAUTOCARにとって(少なくとも私にとって)、最近のモーターショー関連のニュースで何よりも重要で歓迎すべき発表は、この数年間開催が見送られ、非常に残念に思っていたジュネーブショーが、来年は開催されると決まったこと(プレスデー:2月26日)。

また、じつに嬉しいことに、ルノー・グループはこの2024年ジュネーブショーに出展すると、ルノーCEOのルカ・デメオはすでに発表している。

ジャパン・モビリティショー2023にホンダが出品した「SUSTINA-C Concept」。AUTOCAR英国編集部が注目する1台。

ルカ・デメオはもっとも多忙な自動車業界人の1人であるが、それでも人と会ってクルマのことを話すのが好きなようだ。なんとも彼らしいと感じた。

一方、ドイツ勢(メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン・グループ)の態度はシブく、あまり称賛に値しない。彼らはルノーが参加を表明した直後に、自分たちは参加しないと発表した。非常に残念だ。

なぜ、ジュネーブショー重要か?

私たち自動車メディアにとって、ジュネーブショーで自動車会社の重役にインタビューし、またいろいろな人と話したりクルマを見たりして、さまざまなアイデアに触れることは、長年にわたりその年全体の道筋を見極める助けとなってきた。

またジュネーブショーは、何か新しいクルマを手に入れようと考えているクルマ好きの人たちが集う場でもあり、毎回熱心な自動車ファンが大勢やってくる。

毎年3月に開催され、自動車業界に春の到来を告げてきたジュネーブショー。

さらに来年のジュネーブには、大志を抱く中国の自動車会社も参加が見込まれる(メディアにとっては、世界の大手自動車会社の展示車と同時に比較できる絶好の機会になるだろう)。

だがなんといっても、ステランティスやフォードといった欧米の大手自動車会社が、来春のジュネーブショーの魅力を認識して参加することを、いま私は強く願っている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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