クルマ漬けの毎日から
2025.05.19
ビスター・ヘリテージ(オックスフォード近郊)で、年に数回開催されるクラシックカーのイベント「ビスター・スクランブル」へ出かけました。今回最も印象に残ったのは、初期のランドローバーでした。

懐かしくて胸が痛い! クラシックなランドローバー【クロプリー編集長コラム】
もくじ
独特な魅力 初期のランドローバー
屋外イベントにうってつけの晴天に恵まれた日曜の朝、ビスター・スクランブルが公式に開門する8時半より前に到着しようと、7時前に家を出発。
だが到着した時には、すでにたくさんの人たちがクルマで現地に来ていた。どうやら、私と妻よりももっと熱い気持ちに駆り立てられたクルマ好きが大勢、このイベントに来ているようだ。

ビスター・スクランブルでの私たちの過ごし方は、いつも決まっている。会場を歩いて見て周り、このイベントの常連となっているたくさんの友人たちと会話を楽しむ。そして毎回、クラシックカー愛好家の好みがじつにさまざまであることに驚かされる。
今回は1機のスピットファイア(第二次世界大戦で使われたイギリスの戦闘機)が着陸するところも見て、そのあと近寄ってよく観察した。だが、何よりも私の目を引きつけたのは、初期のランドローバーの集団だった。古いランドローバーは年月が経つにつれて、ほかのクラシックカーとは異なる魅力がさらに増しているように思う。

だが、妻が時々口にするあることを言った時、懐かしい気持ちに痛みが加わった。
「どうしてうちには、もう古いランドローバーがないのかしら。あぁ、まったく……」
かつて妻の実家ではシリーズ2A(1速と2速ギヤはノンシンクロ)を所有していて、彼女はそのランドローバーで運転を習い、免許の実技試験もそのシリーズ2Aで受けたという(注:イギリスの運転免許試験では、条件を満たせば、持ち込んだクルマで試験を受けることが可能)。だから、ずらりと並んだ古いランドローバーを見て、懐かしさでいっぱいになったのだろう。その気持ちはよくわかる。
「*今回のビスター・モーションでの火災にお見舞いを申し上げます。」