2017 カヴァルケード・クラシケ

2017.05.05-09

フェラーリ社創立70年を記念した2017 カヴァルケード・クラシケが、5月5日から9日にかけて、イタリアのトスカーナ州とエミリア・ロマーニャ州を舞台に行われました。最初のモデルである125Sから最新のラ フェラーリ・アペルタまで、創立年に合わせた70台のフェラーリがイタリア北部の景色と文化を楽しんだツーリングを行いました。

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)  photo:Ferrari Japan(フェラーリ・ジャパン)

 
フェラーリ社がカスタマーに向けて開催するフェラーリ・カヴァルケードは、イタリアの文化やグルメを伝えるツアーとして2012年にエミリア・ロマーニャ州で始まり、以来年次イベントとしてトスカーナ、シチリア、ローマを舞台に行われてきた。このイタリア版のほか2015年からインターナショナル・カヴァルケイドと題してイタリア国外で開かれるようになり、2015年はカリフォルニア、2016年は京都で盛大に行われたのは記憶に新しい。

フェラーリ社創立70年を迎える今年は、記念行事の一環として歴史を刻んできたクラシケ・フェラーリによる「2017 カヴァルケード・クラシケ」が、5月5日から9日にかけて、トスカーナ州とエミリア・ロマーニャ州を舞台に行われた。70周年にちなんで参加台数は70台とされ、米国、日本、欧州、東南アジアなど20カ国以上の国々のコレクターが所有する166MMから340MM、500TR、860モンツァ、250GT TdF、250GT SWB、250LMなどの重要なモデルを始め、ディーノ、デイトナ、BBなどの’70年代を代表するモデルまでが集まった。フェラーリ本社からは最初のモデルである125S(後年フェラーリが当時の図面を基に製作したレプリカ)と70周年を記念モデルのラ フェラーリ・アペルタが用意され、隊列のサポートを務めた。

今回のカヴァルケードはトスカーナ州のティレニア海に面したリゾート地、フォルテ・テイ・マルミを起点に行われた。ツアーはイタリアが誇る名所に立ち寄り、芸術、歴史、その地ならではの上質な料理など、カヴァルケイドの原点であるイタリアン・エクセレンスに触れることを目的に行われた。

70台のクラシケ・モデルに乗った参加者は、連日ベルシリアのビーチを起点に、ピサ大聖堂での車輌ディスプレイをはじめ、ルッカの特徴である城壁でのパレードなどをはじめ、リグーリア州の漁村レーリチや、歴史が色濃く残る街ルッカ近くのピエトラサンタなどへ足を伸ばした。このほかアルプス・アプアン山を巡るワインディングなどバラエティに富んだルートのドライブを堪能した。

最後はアぺニン山脈を駆け抜けてモデナに向かい、エンツォ・フェラーリ生誕の地に設けられたムゼオ・エンツォ・フェラーリ訪ねた。続いてマラネッロのフェラーリ本社に到着後は、1972年の開設以来、すべてのフェラーリの最終テストが行われてきたフィオラーノ・サーキットに向かった。ここでは自らのフェラーリで走行するという貴重な機会を得た。

この日晩は、マラネッロの本社工場内の通常は立ち入れない8気筒モデル生産ラインにディナー会場が設けられ、特別なひと時を過ごした。またファクトリー内でのユニークなファッションショーで締め括るという、カヴァルケードならではのスペシャルなプログラムが最後まで用意されていた。

このようにカヴァルケード・クラシケは、期間中のすべてにカルチャーとグルメ、そしてサプライズが用意され、参加者の記憶に深く刻まれて成功裏のうちに終了した。

  • 今回のカヴァルケード・クラシケはトスカーナ州のリゾート地、フォルテ・テイ・マルミを起点に行われた。

  • フォルテ・テイ・マルミのマリーナに並んだ参加車。手前から365GT 2+2、デイトナ・スパイダー

  • 地中海沿いを北上しリグーリア州の漁村レーリチまで足を伸ばした。町の広場に参加車が並べられた。

  • 中世の城壁と街並みが残る街として知られるルッカを訪れ、城壁上の道路に歴代のモデルが整列した。

  • ピサの斜塔前でも車輌ディスプレイが行われ、ここでもフェラーリ70年の歴史をアピールした。

  • ピサの斜塔前に並ぶ色とりどりのクラシケ・モデル。ボディサイドにはオーナーの国籍ステッカーが貼られる。

  • 雨に見舞われてしまってもオーナーは動じない。レストポイントに到着した275GTBはイギリスからの参加。

  • 各年代の様々なモデルが整列すると圧倒的な存在感を見せる。行く先々でこのような光景が広がった。

  • ヴァルケイドの例に違わず、訪問先では地元の特徴ある料理が提供され、時にはシャトーを訪れることもあった。

  • 最終日はモデナに向かい、フェラーリゆかりの地であるドゥオーモ前のグランデ広場に整列した。

  • モデナではムゼオ・エンツォ・フェラーリを訪問。背後の建物は今なお現存するエンツォの生家。

  • ムゼオ・エンツォ・フェラーリの展示館の回りは、参加したクラシケ・フェラーリで花畑のようになった。

  • マラネッロへ到着後は、フィオラーノ・サーキットをドライブするという貴重な機会が与えられた。

  • フェラーリ本社の正門前では、ラ フェラーリ アペルタと166MM、125Sで参加車による記念撮影が行われた。

  • マラネッロでは本社工場内に参加車を整列させ、生産ラインにディナー会場が設けられたのは特別な配慮だ。

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