イベント・レポート

2019.4.5-7

オートモービルカウンシル 2019 アニバーサリー・イヤーを迎えた日本の名車も多数展示

編集部より

今回は4月開催となったオートモービルカウンシル。美しいクラシックカー見て、買うことのできるイベントとしても有名ですが、クルマそのものに留まらず、その周辺を含めた自動車文化までを育てていこうというその意志の高さが、多くのクルマ好きから賛同を得ているといえるでしょう。

text & photo:Kouzou Ebizuka(海老塚 構造)

4年目を迎えた自動車文化の祭典

今年も千葉は幕張メッセで、日本のレトロモビルたるクラシックカーの展示・販売イベント「オートモービルカウンシル2019」が開催された。今回で4年目となる同イベント。昨年は8月だったので、「えっ、もう?」という感じではあったが、各自動車メーカーやクラシックカー専門店、そして趣味性の高いアイテムを扱うショップやアーティストなど、今回も熱の入った展示で来場者の目を楽しませてくれた。

さて、入場者が最初に目にするのは、主催者展示の『60?70年代イタリアン・カロッツェリアの傑作スーパースポーツカー』。フェラーリ365GTB/4 デイトナ、マセラティ・ギブリ、ランボルギーニ・ミウラP400Sの“3体のご本尊”をひとしきり拝んだ後、まずは自動車メーカーの各ブースを巡った。

ヤングタイマーやアニバーサリー・イヤーを迎えた日本車も熱い!

国内の自動車メーカーはトヨタ、ニッサン、マツダ・ホンダの4社が出展した今回(スバルは合同企画のみ参加)。なかでも最も目を惹いたのがマツダだった。今年のテーマは30周年を迎えたロードスター。初代NA型から現行ND型までが飾られているのはもちろん、NA開発以前に作られたランニングプロト『V705』やデビュー時にアメリカのモーターショーに出品されたコンセプトカー『MX-5クラブレーサー』の国内初公開、そして『ロードスター30周年記念車』のアンベールも行われるなど、ロードスター・ファン、いや、スポーツカー・ファンならば心躍る展示であったといえるだろう。

ニッサンはGT-R&Zの50周年がテーマ。R35型GT-R(2013年型・ニュルブルクリンク・タイムアタック仕様)を中心にPCG10型スカイラインGT-R(1969年JAF GP優勝車仕様)とS30型フェアレディZ(なぜか豪華仕様のZ-L)が並び、歴代モデルのカタログも展示されるなど、重厚なブースのデザインも相まってヘリテージを感じさせる展示だった。

ホンダは初代シティと専用トランクバイクのモトコンポ、そして携帯発電機『デンタ』という、往年の“マン・マキシマム/メカ・ミニマム”思想の代表モデルを展示する一方、その精神を受け継ぐ新型N-VANにクロスカブとハンディ蓄電機『リベイド』が添えられているのを見て「実にホンダっぽいなぁ?」とニヤリ。

そんな中、トヨタ(トヨタ博物館)ブースには当然スープラが。セリカ・スープラから独立した初代A70型と17年ぶりに復活し、何かと話題の新型(どちらもエンジンは3リッター直6 DOHCターボ)が誇らしげに並べられた。そしてそれらよりやや奥まった位置にはGX71型マークII ハードトップとMZ20型ソアラ(しかも稀少なエアロキャビン!)の『80’s ハイソカー』コンビが鎮座していた。

そして国内4メーカーによる合同企画展示『百花繚乱 80’s』では、来るイベントを間違ったかと思う光景が広がっていた。ニッサンはZ32型フェアレディZを、ホンダはシティ・カブリオレ、トヨタ/レクサスは初代セルシオとMR2、そして初代カリーナED! そしてスバルはアルシオーネに初代レガシィ・ツーリングワゴンをそれぞれ展示していた。その光景はかつての街道沿いの中古自動車販売店を思わせたが、そう感じたのは筆者が歳を取ったということだろう。80〜90年代には街中でよく見かけたこれらのクルマたちも近年では大きく数を減らし、古臭く思えたデザインも時代が巡って逆に新鮮さを感じるようになった。そう、ヤングタイマーとしての地位を確立してきたのだ。私の青春時代のクルマたちが再評価されるのは喜ばしいが、市場価格も上がってきて、おいそれとアシ車にできなくなってきたのは、少し悲しくもある。

スペシャリスト入魂のヒストリックカーが華を競う

今回の原稿では日本車メーカーに文字数を多く割いてしまったが、この会場を華やかなものにしているのは、出展するスペシャリストたちが入魂で仕上げたヒストリックカーたちであることは間違いない。とりわけ目を惹いたのが、今回初出展となる『ヤナセ クラシックカーセンター』。ヤナセが内製によるレストア事業を開始し、TUVクラシックガレージ認証を取得したことは以前の記事でもご紹介したが、そのブースにはオールド・メルセデスの整備を長年手がけてきた職人たちが手がけた縦目のプルマンや歴代のSLが並んでいた。また、R129 SLやW201 190Eなどは販売価格も示されており、レストア車両の販売も開始したようだった。

他には1930年代のモデルの継続生産車として新車でオーダーできるという英国のアルヴィス、レストモッド(近代化改修)されたナロー・ポルシェ、レストア途上でボディのベアメタルむき出しのシトロエンSM、珍しいジャンニーニ・チューンのフィアット500などなど、様々な旧車たちが様々な切り口で紹介展示されており、思わず会場を何周もしていた。

AUTOCARスペシャルショップ・ナビでお馴染みの専門店も多く参加

名だたるスペシャルショップが出展するオートモービルカウンシル。もちろんAUTOCARスペシャルショップ・ナビでお馴染みの専門店も多くが参加している。広い会場内の真ん中に大きなブースを構えるのは、愛知の英国車スペシャリストであるACマインズ。同社が正規代理店を務めるBAC MONOの新車をはじめ、オースチン・セブンやジネッタG4にロータス・エリート、47GTなどのヒストリックカー、そして英国直輸入のパーツやグッズ類を展示販売していた。

ホンダ・エスと英国スポーツカーのレストアラーとして有名な埼玉のガレージ イワサは真っ赤なジャガーEタイプ・シリーズ1 ロードスターを持ち込んでいた。また、今回初参加だったのはボディ・プロテクションフィルムのエクスペル・ジャパン。ボディ全体にプロテクションフィルムを施工した艶消しブラックのアストンマーティンDBS スーパーレッジェーラは、会場内でも来場者の目を惹いていた。

また、クルマ趣味をモチーフとしたアパレルブランドやインテリア、アート作品の展示や、同イベントから派生した『オートモービルカウンシル・クラブ』の活動など、単なるクラシックカー商談会に終わらせない、クルマ趣味を文化として広めていきたいという志の高さが、多くの人々の賛同を得て、このイベントを盛り立てる原動力となっているのだろう。この原稿を書いている時点では、まだ次回の開催についてのアナウンスはないが、今後の展開や発展を期待したいイベントである。

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