【予想を超えた】アルトゥーラの“なぜ”を解決 マクラーレンとハイブリッドの化学反応

公開 : 2021.08.02 11:45

もくじ

なぜ ひと目で魅力を感じるのか
ハイブリッドに命を吹き込む勘所
82kg? 軽さと電動化の均衡点
“敢えて”がヒント 走りの見所を知る
マクラーレン・アルトゥーラ スペック

AUTOCAR JAPAN sponsored by McLaren Automotive
text:Shimashita Yasuhisa(島下泰久)
editor:Tetsu Tokunaga(徳永徹)

新世代のハイパフォーマンス・ハイブリッド・スーパーカーとして登場したマクラーレン・アルトゥーラ。マクラーレン・オートモーティブとしての第一作となったMP4-12C以来初めて、すべてのコンポーネントを完全に刷新した注目作である。

まったく新しいドライビング体験を実現するべく採用されたのは、MCLA(マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー)や、新開発のV型6気筒3.0Lツインターボエンジンと高出力モーターを組み合わせたハイブリッドパワートレインをはじめとする最先端のテクノロジー。

ここでは、それらについてスペックを見ただけではわからない領域まで深く掘り下げて見ていくことで、目指した走りの地平についての理解を深めていきたいと思う。

なぜ ひと目で魅力を感じるのか

アルトゥーラのデザインは、これまでのマクラーレンの流儀を踏襲しながらも、完全に新しい。デザイン・ディレクターのロブ・メルヴィルがキーワードとして挙げているのは「純粋さ、技術的造形、機能的ジュエリー」という3項目である。

“純粋さ”は、そのフォルムに端的に表れている。ミドシップレイアウトらしいキャブフォワードのプロポーションは、まさにこれ以上何を足すことも、引くこともできない完璧なシェイプを形作っている。

すべてが意味のある形であるべきというのが“技術的造形”の意味するところだ。

たとえば、フロントフェンダーに備わるルーバーはホイールアーチ内に溜まる空気の圧力を下げて揚力を減らし、また乱流をボディサイドから引き離す役割を持つ。こうすることで整流され、ドアに描き出された流路を通ってサイドインテークから取り込まれたクリーンな空気は、エンジンの吸気マニフォールドと、パワートレイン冷却用ラジエーターに導かれる。

要するにそのデザインは、高いパフォーマンスを実現させるための空気の流れという機能が可視化されている。まさに機能美である。

“機能的ジュエリー”も同等で、飾り立てるのではなく、あるべきものの美しさを磨くこととでも言えばいいだろう。そのボディはパネル同士の合わせ精度の向上により、徹底的なフラッシュサーフェイス化が実現されている。これは美しさだけでなく、空力的にも本来の性能の発揮に貢献する。

また左右のドアやリアのクラムシェルは一体成型のスーパーフォーミング製法で製造されている。余計な継ぎ目などが排除されて、クリーンな線と面を実現できるのが、そのメリットである。

そのデザインに魅了されるのは、単にミニマルな造形として見事だからではない。すべての形に意味があり、しかもそれを美しく昇華する、その哲学とこだわり故のことなのだ。

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