シボレー・アヴェオ 1.2LT

公開 : 2012.02.18 17:11  更新 : 2017.05.29 18:36

■どんなクルマ?

2011年に全世界で476万台をセールスしたシボレー・アヴェオ(北米および日本市場ではソニックというネーミングで販売される)は、シボレーの世界的成長の大きな要因だ。それほどまでに売れた原因のひとつはその価格にある。エントリーモデルの9,995ポンド(120万円)という価格は、ローエンドのフィエスタやポロとの一騎打ちでも負けない価格である。それは実に激しい戦いだ。

シボレーは、85bhpの1.2リッター・エンジンを搭載するエントリーモデルにさえ、5年保証、エアコン、クルーズコントロール、電動ミラー、リモート・ロックをセットしてきた。更に1,000ポンド(12万円)を追加すれば手に入れられるLTグレードでは、15インチのアロイ・ホイールと、ブルートゥース接続のオーディオ、そしてコントロール・スイッチが付いたステアリングホイールが装備されるのだ。

いくぶん保守的ではあるがコンテンポラリーなルックスを持つハッチバックは、NCAPで5ツ星を得たこのクラスとしてはゆとりのある
キャビンを持つ。残念なものがあるとすれば、それは現在のスーパーミニとしては劣るマテリアルの品質だろう。アヴェオのダッシュボードは若干の造作はされているものの、キャビンは単調な柔らかい感触のシルバーグレイのプラスティックで造られている。また、黒いカーペットとグレーのシートは、大衆車という雰囲気を強くする。

■どんな感じ?

1.2LTは驚くようなパフォーマンスを保証してくれるわけではない。エネルギーをこのエンジンから導きだすのは、容器から離れて歯磨き粉をチューブから出すようなものだ。トルクの出も遅く、4000rpmにまでならないとピークにならない。6速ギアボックスがあれば解決するのだろうが、とにかくクルマを引っ張るのには苦労をする。

しかし、今月初めにロードテストをした時にも感じたことだが、アヴェオのシャシーは抜群である。クルマは良く躾けられたアンダーステアを示すし、サスペンションはダンプをよく吸収して快適な乗り心地をもたらしてくれる。

■「買い」か?

ディーゼル・アヴェオは間違いなく買っても良い1台だ。パフォーマンスでも経済性でも、そこにプレミアムな価値を見出すことができよう。だたし、ガソリンのベースモデルは、おかしな大宇カロス・ベースのスーパーミニからは大きく前進しているのだが、おすすめはできない。

(リチャード・ブレムナー)

シボレー・アヴェオ 1.2LT

価格 10,995ポンド(132万円)
最高速度 171km/h
0-100km/h加速 13.6秒
燃費 25.9km/l
Co2排出量 111g/km
乾燥重量 1064kg
エンジン 直4 1229cc
最高出力 85bhp/5600rpm
最大トルク 11.6kg-m/4000rpm
ギアボックス 5速マニュアル

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