ランドローバー・ディフェンダーDC100ハードトップ・コンセプト

■どんなクルマ?

ランドローバーは、由緒あるディフェンダーに代わるべきモデルを出すのかどうかという議論がされてきた。2台のランドローバー・ディフェンダーDC100コンセプトが2011年のフランクフルト・モーターショーで登場した時には、更にその議論に間違いなく火に油を注ぐこととなった。果たして、DC100コンセプトは、2015年に登場する予定のディフェンダーの、その方向転換に手掛かりを与えられるのだろうか。

■どんな感じ?

フランスの雪の多いピストの上に佇むルビー・レッドのDC100コンセプトは、何かドラマティックに見える。多くのショー・モデルは、スポットライトから一旦外れるとその存在がおかしく見えてしまうものだが、このDC100コンセプトは雪の上がホームグラウンドだ。このロケーションがDC100コンセプトをリアリティの世界に引き戻したようだ。もちろん、雪の上のどっしりとしたオフロード・タイヤがそのことを強調する。

タイヤが四隅に押しやられたフィクスドルーフのこのクルマを、スコダ・イエティに似ているという人がいるかもしれないが、それは違う。隣に存在するこのクルマは紛れもなくランドローバーそのものなのだ。

前作のディフェンダー90よりもワイドにはなったものの、それでも十二分にコンパクトである。ワイドになったことは室内にいるとわかる。フロントシートに座る2人が、クルマの中でストレッチすることが可能となっているからだ。

シートがフロアにマウントされているので、クルマに乗り込むとシート・ポジションは現行ディフェンダーよりも低い。にもかかわらず、直立したフロント・ガラスとシースルーのCピラーによって視認性は良い。視認性の良さはディフェンダーの後任として最低限必要な基本条件で、その他、アプローチ・アングルやデパーチャー・アングル、渡河水深限界といった値が重要となる。

テストをはじめてからというもの、多くのフィードバックを得ることができたという。ランドローバーは、新しいディフェンダーが何を改良すべきかということに全て気づいているとのことだ。

シャシーについて言えば、ピックアップ・トラックからオープントップのサファリ・ワゴンまで様々なボディ・スタイルに対応しなくてはならないということが第一。更に、電子的なサブ・システムに頼らずとも、クルマがオフロード能力の全てを保持できるようにしなければならないというのも重要なことだという。ランドローバーのリサーチ・チームは、すでにその能力を簡単に引き出すことが可能な、先進的な技術の積み重ねをこのDC100に投入する準備ができているという。

オフロード・ドライビングが大好きな人にとって、そのサウンドが少し気に入らないかもしれない。尤も、ランドローバーには世界中のあらゆる場所から、ベーシックなことから非常に先進的なものまでの不平が寄せられるというから、それもそのひとつかもしれない。

短い期間のテストドライブであったが、十分に愉しいクルマであることはわかった。クイックなステアリング・ラックと、自発的なガソリン・エンジンは、更にその魅力を増している。何よりも重要なことは、ベーシックな部分では、DC100コンセプトは既にでき上がっているということだ。

■「買い」か?

ランドローバーが賢いのならば、新型ディフェンダーは、伝統的なディフェンダーの購入者と、快適性とスタイルそしてテクノロジーを求める層の2つにアピールすることが可能だ。2015年が待ち遠しい。

(シェーン・オドノーグ)

 
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