ミニ・カントリーマン・ジョン・クーパー・ワークス

公開 : 2012.09.08 17:10  更新 : 2017.05.29 19:15

■どんなクルマ?

そのリア・トランクに付けられたジョン・クーパー・ワークスのバッジが示す通り、最も速いパフォーマンスを持つミニ・カントリーマンだ。それ以外に意味はない。

クーパーSに対して34bhpパワー・アップした215bhp、そして4.1kg-mトルクアップした28.6kg-mを発揮するエンジンを搭載した4WDモデルだ。

■どんな感じ?

4WDシステムは、通常は50:50、必要に応じて前輪、後輪それぞれ100%にまでトルク配分できるが、この4WDシステムはJCWの大きな成功と言える。ラテラル・グリップを最大限に引き出すだけでなく、アンダーステアを見事に消しさるからだ。また、4WDであることによって、FWDのライバルよりもオール・シーズンの実用性を持つ。

JCWは、高い車高のクルマとしては非常に印象的なボディ・コントロールを持つことが、フランクフルト周辺の田舎道で確認できた。しかし、時たまサスペンションがないのでは、と思うような瞬間が、路面の凹凸を乗り越える時や、酷い路面で感じられたのが残念だ。

また、電気制御のステアリングは、われわれにとって刺激的なものではなかった。エンジンのスロットル・レスポンスを向上させる”スポーツ”モードにすると、ステアリングのタッチは重くなり、センター付近でのレスポンスが改善されるのだが…。

一方、エンジンはファンタスティックというべくフレキシビリティに富み、ストッロル・レスポンスも良く、効率的なパワーを発してくれる。そして、グリップ・レベルも素晴らしいものがあった。

カントリーマンJCWはゴルフRよりもかなり安い。にもかかわらず、良いライバル関係にあるといえる。

■「買い」か?

カントリーマンJCWは、本当にこの手のクルマを望んでいた人のためのクルマだ。したがって、ややニッチなマーケット向けということができよう。しかし、何の変哲もないパワーと、不快な乗り心地を我慢しなければならないのも事実だ。われわれは、FWDのライバルに目を向けることも必要だとアドバイスしておこう。

(ヴィッキー・パロット)

ミニ・カントリーマン・ジョン・クーパー・ワークス

価格 28,595ポンド(358万円)
最高速度 225km/h
0-100km/h加速 7.0秒
燃費 13.5km/l
CO2排出量 172g/km
乾燥重量 1480
エンジン 直列4気筒1598ccターボ
最高出力 215bhp/6000rpm
最大トルク 28.6kg-m/1900rpm
ギアボックス 6速マニュアル

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