アウディTTロードスター2.0TFSI Sトロニック

公開 : 2015.02.05 23:40  更新 : 2017.05.29 18:15

これは前輪駆動のモデルでも変わらず。総じてTTロードスターは安定感が高く、ブレーキ・フィールが優れている。荷重移動や自分の好きなタイミングでコーナーを攻めるのはお手のものだ。

ロードスター専用に仕立てられたサスペンションは、酷い路面でも良好な足さばきを見せる。かと言って、ぐらりとボディが動くこともなく、常に安定感を保っているのは加点ポイントだ。

地中海に浮かぶマヨルカ島はパルマ・デ・マヨルカ(驚くほどスムーズな道路が敷かれている)を走らせたところ、Sラインのサスペンションよりも、こちらの標準のセットアップの方が印象は良好。19インチのホイールを履いていたけれど、10mm車高が下がるSライン用サスペンションも、可変ダンパーも必要がないと感じた。

マニュアル・ギアボックスはさらに印象的。通勤に多用するユーザーならば、素早い変速をしてくれるSトロニックも同時におすすめできる。どちらを選んでも、かなりの楽しさを約束してくれるはずだ。

高速走行時でも幌を閉じれば遮音性はかなり高く、ウインド・ノイズもかなり抑えられている。けれども、幌をあければリア・デッキからはそれなりの量の風を巻き込むことになる。これに対して、ウインド・ディフレクターが£425(7万6千円)もするのはいかがなものかと思うのだが……。ただしディフレクターがなくとも、不快になるほどのものではない。安心してクルージングを楽しむことができる。

ダッシュボードは、ハイテク機能満載のクーペと変わらず。したがってナビを追加すれば、最初はオーディオの操作にやや戸惑うことになるかもしれないけれど、慣れてしまえば簡単に操作できるはずだ。

後方視界は、大方のソフトトップの例に漏れずあまり良いとはいえない。リアの3クオーターには十分な配慮をしたうえで運転することを勧める。

コンバーチブルになっているため、’あの’ 驚くほど小ぢんまりとしたリア・シートはなくなっている。よって305ℓ→280ℓの容量ダウンとなるけれど、だからといって日常的に不便に感じることはないのではなかろうか。

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