エレメンタルRP1

コックピットはタイトであるが窮屈ではない。この手のクルマとしてはむしろ理想的な設計である。

アイドル時のエンジンはかなり熱っぽいが、低回転域のレスポンスは切れがある。ペダルの重みも、ドライバーの直感とよく呼応しており、もちろん最小回転半径もコンパクトである。

それぞれが細やかなポイントではあるが、手を抜かずにきちんと作りこんでいることが伝わってくる。それゆえ結果的にはとても精緻な印象を受ける。

アクセル・ペダルを強く踏み込んだ際のLSDのマナーにはやや無骨な部分が残っているが、これも改善できる範囲内だろう。

パドルから操作できるギアボックスの変速は、アップ/ダウンともになめらか。エンジンも歯切れよく反応してくれる。

パワー・デリバリーは期待するとおりに力強く、回転を上げていくにつれて耳に届きやすくなるエンジン・ノイズは、タービンから生じる高音を含むようになる。メカニカル・ノイズは決して小さくない。

ターボ・ラグはほとんど看取されない。深々とアクセル・ペダルを踏み込めば、ドンと後方から叩き上げられるかのように加速する。右足の力を緩めないかぎり、永遠に加速していきそうだ。

トラクション・コントロールも備えているが、こちらはオフにもできる。ただ、オンにした状態でもある程度のスリップは許容してくれる。(値段のつけられないプロトタイプを運転する身としては、ヒヤヒヤしたが……)

基本的には、18インチのミシュラン製パイロット・スーパースポーツの高いグリップ力でRP1が暴れまわるのを抑えこむ類ではあるが、限界付近では思い通りに振り回すこともできる。

 
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