スイッチひとつで走行制御を一括可変する“ドライブセレクト”で変わる項目として、ダンパーが固定減衰となるロードスターでは、スロットル特性、変速プログラム、パワステに加えて、“エンジン音”とあるのが面白い。実際、ダイナミック・モードに限らず、TTのエンジン・サウンドは吠えまくり、エコーかかりまくりの笑ってしまうほど分かりやすい演出で、丹念に作り込んだことがうかがえる。トップを開ければ、このサウンドを生音で聴けるのもロードスターならではの魅力だろう。

■「買い」か?

TTロードスターは初代以来のソフトトップを新型でも継承した。今どきは電動メタルトップが好まれがちだが、ソフトトップは軽量であることに加えて、ルーフ状態にかかわらず実用的なトランクが確保されることと、そして短時間でしかも走行中も開閉可能なのが、大きなメリットである。TTロードスターの場合は、指一本のボタン操作以外はなにも必要なく、50km/h以下の速度であれば、片道約10秒で開閉可能だ。