ポルシェ911カレラS

■どんな感じ?

すべてが予想どおり。いや、予想を上回る部分もある。

ターボ・ユニットがドライバビリティを底上げしているのみならず、どのレヴ・レンジを通してもパワーを引きだしやすい点は、これまでのユニットを大きく凌駕している。

エンジンをかけると、フラット6ターボが後ろにあることを控えめに知らせてくれる。直後の音質とそれにともなう以降のエグゾースト・ノートはびっくりするほどこれまでのユニットのものと瓜ふたつだ。

けれども、新型エンジンは、インダクションの独特のハミングやレヴ・レンジの機械的なエッジが欠けている点は認める。

一般道に出ると、低速域ではほとんど上の回転域にあげることなく、淡々と低い回転数を維持しつづける。柔軟性は先代と最新型のキャラクターを大きく分け、新型のカレラSはこれまでと比べようのないほどリラックスしたクルマであることに感心する。

トルクが立ちあがるのはこれまでよりも遥かに早い段階。インギア時の加速力は、自然吸気では絶対に再現できないほどソリッドである。

味わいでいえば、自然吸気エンジンに水をあけられているものの、ターボにはターボにしかできない固有の楽しみもある。

アクセル・ペダルを深々と踏み込んでみると、すべてのやり取りが刺激的だと感じる。エンスージアズムという言葉を使うに迷いはなく、熱狂的なキャラクターは先代に負けていない。

 
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