ポルシェ911カレラS

ステアリングも911の特長のひとつだ。センター付近から少し切っただけでも絶妙な重みはドライビングを楽しくさせ、切った際に手に伝わる感触もよくなっている。

コーナリング時は、先代よりもボディがピタリと落ち着いており、ブレーキング・パフォーマンスも頭一つ抜けている。

ポルシェいわくノルドシュライフェのラップ・タイムは先代より10秒も短くなった7分30秒をマークしているとのことで、セットアップからも数字に信憑性があると感じる。

乗り心地は硬質であるが、路面の凹凸のいなし方はうまい。低速、高速問わず、不意の入力に慌てふためくことはなく、衝撃を丸みのあるやわらかいものに変えてくれる。

テスト車には組み合わされていなかったものの、オプションで4輪ステア・システムも用意される。50km/h以下では後輪は2°カウンター・ステアとなり、50km/h以上では3°パラレル方向に動く。おかげで市街地では回転半径が小さく済み、高速域では優れたアジリティを実現しているのだそうだ。

■「買い」か?

トラディショナルかどうかなんて関係ない。さっさと買うのが正解だ。

第一ポルシェは、いいクルマにすべく幾度となく伝統を作りかえてきた。空冷エンジンの終焉もその例だ。本物のポルシェ主義者ならば、ターボ化も正当な進歩としてすんなりと受け入れるに違いない。

先代よりも遥かによくなった。未来に向かって大きな一歩を踏みだした。よりパワフルに、よりエコノミカルに、そしてより成熟したうえで、これまでと同様のエキサイトが維持されている。

「買い」以外の答えが見つからない。

(グレッグ・ケーブル)

ポルシェ911カレラS

価格 £88,245(1,639万円)
最高速度 306km/h
0-100km/h加速 3.9秒
燃費 306km/ℓ
CO2排出量 174g/km
乾燥重量 1460kg
エンジン 水平対向6気筒2981ccターボ
最高出力 420ps/6500rpm
最大トルク 51.0kg-m/1700rpm
ギアボックス 7速デュアル・クラッチ


▶ 海外初試乗 / ポルシェ911カレラS (助手席インプレッション)
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