ケータハム620S

公開 : 2016.04.29 23:50  更新 : 2017.05.29 18:33

外気が冷え、サーキットの路面が濡れている時は、ひやりとする場面が多い。エンジン・パワーを考えれば当然のことかもしれない。しかし、それ以外の条件下では、場所を選ばない楽しみを体感できる。

同時に、‘ドリフトしたがる’ クルマでもある。クルマが横を向きはじめても、スプリングが柔軟に動く。車体も素直に言うことをきいてくれる。なんと楽しいことか!

思ったところに進む。それも繊細なアクセル・ワークひとつで。ステアリングを握っていさえすれば、マイルドなスライドからギャラリーが唸るドリフトまで。自由自在というのは素直さあってのものなのだ。

■経済性とランニング・コスト

“レース・サスからスポーツ・サスに変えると、さらに安定感が増し、バランスもよくなるだろう” ― ニック・カケット(ロードテスター)

避けようのない話をひとつしよう。

それはポルシェケイマンSというクルマの存在にある。価格を考えると当然のことかもしれない。

冷静に考えれば荷物も載せられ、天候に左右されないケイマンを選ぶのは当然のことだろう。ニッチのなかのニッチを好むカスタマーが620Sにいくのもわかる。

念のために伝えておきたいのは、620Sでも8.9km/ℓの燃費をカバーするという点だ。見た目がニッチだからといって、ガソリンを片っ端から消費することはない。

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