BMW 440i グランクーペ・ラグジュアリー

公開 : 2016.06.13 23:50  更新 : 2017.05.23 10:23

■どんなクルマ?

ドイツ車のラインナップは(おおむね)理路整然としている。BMWの場合、セダンとツーリング(ステーションワゴン)の場合、3ケタの数字の百の位が奇数の場合、オーソドクスなモデルを表す。いっぽう偶数ではライフスタイル商品というか、クーペなどニッチ(すきま)マーケットに向けた魅力あるプロダクトだ。4シリーズはその代表的なもの。2013年に従来の3シリーズ・クーペに代わるプロダクトラインとして発売されたのが皮切りだ。

4シリーズ・グランクーペの登場は2014年だ。ユニークな点は、クーペのスタイリッシュさとセダンの使い勝手と、それに少しだけツーリングの機能性が一つのクルマの中で実現されているところにある。傾斜角がゆるやかなリア・ウィンドウと短いリアのノッチはクーペ的だが、クーペより全高をあげて後席の居住性を上げている。そしてハッチゲートを備えて荷物の運搬にも便利なようなパッケージングが考えられている。

2016年4月にBMWジャパンは、4シリーズに新世代エンジンを用意した。対象は420i、430i、それに440iだ。対象になる車型もクーペ、カブリオレ、グランクーペすべてだ。420iと430iの4気筒エンジンは、BMWのラインナップのなかでも採用車種が拡大しているモジュラー・ユニット。約500ccの排気量をもつ気筒を組み合わせており、この2台は出力とトルクの数値が異なるが、基本的には同じ1998cc4気筒ユニットを搭載する。

エンジン・ラインナップで、日本でトップに位置するのは、2997cc直列6気筒ユニットだ。これをフロントに載せるモデルは430iと呼ばれ、やはり3つの車型で用意される。3つのモデルはスタイリッシュさでは甲乙(それに丙か)つけがたいけれど、どんなときでも使えるバランスのよさの点で440iグランクーペがベスト・チョイスだろう。しかも新しいストレート・シックスとの組み合わせは、ベスト・オブ・ベストといいたくなるものだ。

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