ポルシェ718ボクスター

公開 : 2016.06.22 05:50  更新 : 2017.05.29 19:04

公表される乾燥重量は1335kgとなっているが、いくつかのオプションを追加した、燃料が満タンの状態のテスト車の実測値は1395kgであった。現代のオープン2シーターとしては、妥当な数値といえるだろう。

サスペンションの変更は、ハンドリングの正確性向上を目的として行われたが、乗り心地を損なわないことを前提にしている。マクファーソン・ストラットの前後アクスルには、以前よりも硬いスプリングと太いアンチ・ロールバーが組みあわされる一方で、ダンパーの容量は増え、強度を増したリア・サブフレームがリアにつく。タイヤはワイドになっており、エレクトロメカニカル・パワー・ステアリングはよりダイレクトになった。

標準のパッシブ・ダイナミック・サスを好まないのであれば、PASM可変ダンパーを組みあわせるという手もある。テスト車にも装着済みで、車高は10mm下がっている。ボクスターSには ‘PASMスポーツ’ サスを組みあわせることも可能。こちらも車高が下がり、足元は標準のサスペンションよりも引き締まる。

いずれにしてもPASMを組みこめば、加速度センサーが足元のセッティングを変えてくれる。

■インテリア

“オプションのスポーツ・シート・プラスは、むやみにシート幅を小さくせずに、サポート性を高めている。径が小さくなったステアリングも、動力性能の向上を意識させる” ― ニック・カケット(ロードテスター)

径が小さくなったホイール、形の変わったエア・ベント、選択肢が増えたレザー・カラーと処理、あたらしいインフォテインメント・システムなどなど……、そういった話をこの項でしよう。

キャビンの質感に関しては、最新のアウディTTの独壇場といえるが、それぞれのパーツの組みつけ精度が高く、居心地がいい。接続するガジェットの相性もいい。

レクトロメカニカル・パワー・ステアリングをよりダイレクトにしただけでなく、ステアリング径も375mmまで縮小された。テスト車のように£186(2万9千円の) ‘GTスポーツ・ステアリング’ を選べば、さらに360mmまで径が小さくなる。

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