■どんな感じ?

次世代のベントレー・コンチネンタルGTにも使用されるMSBプラットフォームのおかげで、乾燥重量は数kg軽くなったものの、それでも巨体だ。

したがって、たしかにほかの4ドア・ディーゼルより俊足ではあるものの、息が止まるほど速い、と感じることはあり得ない。

とはいうものの、やはり422psという出力は、なかなか堂々たるもので、少なくともリラックスしてクルーズすることが可能だ。

特に高速道路では、V8ディーゼルの余裕を存分に感じられる。1000rpm前後では、エンジンはほとんど音を発しない。ほんとうに8気筒のエンジンが仕事をしているのか? とさえ思うほどだ。

もっともこれは、賢いギアボックスによるところも大きい。PDKは淡々と、しかも何ら苦労を見せずに変速を済ませる。もちろんアクセルを踏みこめば、軽々とシフト・ダウンしてくれる。

軽くアクセルを踏みさえすれば、燃費が10.6km/ℓを超えることも、さほど珍しくない。

いざ、ドライブ・モードを ‘スポーツ’ にすると、テールはステップ・アウトし始める。これが楽しい。