プリウスPHVの挑戦、既視感からの脱却 ただし問題は山積み

公開 : 2017.02.15 00:00  更新 : 2021.01.28 18:21

80km/h程度までは、EV走行が力強い。そこまではエンジンを使わずに走れるパワーとトルクがプリウス・プラグインにはあり、EVに期待されるような非常に鋭くリニアなペダル操作への反応をみせる。

ブレーキ・フィールはおなじみの回生感にまごつかされる感触で、明確な摩擦感が突如立ち上がるが、適当に踏んでもクルマはスムースに減速する。

EV走行での航続距離は60km以上というのが公称値だが、都市部での実走行では40kmと行ったところだった。まずまずの数字ではあるが、競合するPHVを凌ぐものではない。

バッテリーを使い切るか、都市部の外に出た場合、130kg重いにもかかわらず、その動力性能は通常のプリウスと変わらない。

幹線道路ではスローで、加速でも置き去りにされがちだ。曲がりくねった道では適切なハンドリングを見せるが、コミュニケーションはやはり希薄なまま。15インチ/65扁平のエコ・タイヤは、ハイペースをキープしているとしばしば、そして突如グリップが抜ける。

もっと抑えて走れば、ハイブリッド・モードでの燃費は20km/ℓ台半ばをマークする。多くのPHVよりは優れるが、以前にテストしたプリウスに対しては2km/ℓ弱の向上に過ぎない。

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