サーキット向けのマクラーレン570S「トラック・パック」に初試乗 内装と乗り心地に注目

公開 : 2017.03.16 11:19  更新 : 2017.05.29 19:10

例えばアルカンターラで覆われたステアリング・ホイールは、特別なムードを演出するばかりでなく、手のひらにピッタリと吸い付くよう。電動油圧アシストが生む至高のステアリング・フィールを存分に伝えてくれる。

同じ素材で包まれたフル・バケット・シートは、一見すると身体をピッタリと固定するように思えるが、座ってみれば長距離移動でさえ完璧なまでに快適であることを実感できる。

表皮は滑りにくく、形状は極めてサポート性が高い。クルマの中心にきっちり据えられた感覚がありながら、閉所恐怖症的な不快感とは無縁だ。

570Sの目を見張るダイナミクスは、もちろんトラック・パックでも健在で、それは、スイスの雪が残る山岳路で試乗すべくウィンター・タイヤを履いていたにもかかわらず明らかだった。

スーパーカーらしい速さと身のこなしは、レスポンスに優れる570psの3.8ℓV8と、このクラスではほかに見られないようなコーナリングを可能にする魔法のようなサスペンションのなせるわざである。

それでいて、乗り心地はファミリーカーも真っ青なほど良好なのだから。

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