ドライバーズカー選手権2017(2) ノミネート11台→3台へ

公開 : 2018.01.02 15:40  更新 : 2021.03.05 21:38

ドライバーズカー選手権2017における最優秀車を選ぶにあたり、まずはこの11台の中から、最終候補として3台に絞り込みます。2回にわけてお届けします。前編です。

もくじ

なぜ、この季節を選んだのか
VWゴルフGTIパフォーマンス
ヒュンダイi30 N
ホンダ・シビック・タイプR
BMW M4 CS

なぜ、この季節を選んだのか

初めにお伝えしたいのは、サーキットを縦横無尽に走り回ったが、これ程までに大変だったBBDC(Britain’s Best Driver’s Car:イギリスのベスト・ドライバーズカー)の選出は、今までなかった、ということ。

もちろんこれまでのコンテストも簡単だったわけではなく、何時間も試乗を繰り返し、評価付けには悩んできた。けれど、明確に勝者と敗者を選出できたという点では、むしろ良かったのかもしれない。

しかし、最もキツかった。

この季節を選んだのは初めて。クルマの進化は止まることがなく、われわれのテストで試す速度域や条件もどんどん高くなっている。気温が一桁台で落ち着き、地方の道路でも、路面から滑る枯れ葉が無くなる季節が、より攻めた走行には適しているのだ。

とはいうものの、テスト日は雨天で路面は滑りやすく、少なくとも最高出力は実際の倍近くに感じられるだろう。サーキットの名物でもあるバンプの危険性は増しているわけだが、ランオフ・エリアは1cmとして増えてはいない。今回のような状況に、この11台のクルマ。カウンターステアを目一杯当てる前に、壁に突っ込んでしまう可能性も高まる。

車種選択は、従来通り普遍的なものだと思う。ドアの枚数は2、3、4、5枚。FFとFR、4WDの駆動方式。ボディタイプも、ハッチバック、セダン、スーパーカーにクーペ、スポーツカーと言われるものからエステートと多彩。エンジンは、自然吸気と過給器付きに、4、6、8気筒が揃った。

カッスル・クーム・サーキットのパドックに溜まった水たまりを吹き飛ばしつつスタートするドライバーの表情は、不安を隠すかのように笑顔だ。

ピットレーン出口のシグナルがグリーンに変わると、まずはじめに、フォークスワーゲン・ゴルフのGTIパフォーマンスから試乗が始まった。正直に言って、われわれにとっても、ゴルフは絶好のトレーニング素材で、まず初めに運転したいと考えるクルマ。本気度の高いクルマに乗る前に、自分の感覚を掴んでおくのに丁度よい。

そして期待を裏切らなかった。

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