Cセグメント比較試乗 メルセデスAクラス vs アウディA3 vs BMW 1シリーズ

2018.06.30


期待はずれの1シリーズ

面白いことに、3台ともに最高出力は115psと並んでいる。0-100km/h加速の差は0.4秒、CO2の排出量も4g/kmとわずかな差に留まっている。これは、社用車として購入されることも多いプレミアム・ブランドのディーゼル・ハッチバックが、いかに熾烈な競争をしているのかを物語る数字だと思う。

さらに興味深いのは、実際に運転してみると各車しっかり区別がつくところ。乗用ハッチバックだから、絶対的なパフォーマンスには大きな期待はできないとしても、Mスポーツで後輪駆動のBMWや、車高が下げられ引き締められたスポーツサスペンションを持つアウディには、魅力を感じると思う。

しかし明らかにBMWは、プレミアムな価格に見合ったパフォーマンスを発揮させることに苦労しているようだ。より優れているアウディとメルセデスの2台も、様々な方法で比較検討してみると、ハンドリングやダイナミクスの面で明確な差が見えてくる。

スペックシート上では、BMWが最も力強いエンジンだと読み取れるものの、実感としてはアウディの方が一枚上手。116dが搭載する3気筒ディーゼルは4気筒のライバルよりも回りがたりの性格で、一生懸命に頑張ろうとする性格には好感が持てる。しかし、回転フィーリングは洗練性に欠けており、中回転域でのトルクが不足気味なのか、2500rpm以下ではレスポンスも良くない。

アウディA3の1.6ℓ4気筒エンジンは、3500rpm以上ではBMWより若干うるさく、息苦しそうにも感じられるが、それ以外の場面では静か。低回転域から中回転域にかけて優れたスロットルレスポンスを見せ、2000rpm以上では頼もしい力強さも味わえる。

A180dの1.5ℓ4気筒エンジンは、その中間といった印象。アイドリング時や通常に走行している場合は、非常に静かでスムーズに回るが、3000rpm以上になるとBMW並にうるさくなり、アウディほどの実用回転域の幅も持ち合わせてない。中回転域でのトルクはたくましいが、全体的なドライバビリティという面では、A3よりは明らかに劣っているように思う。

さらに惜しいのが、ゲトラグ社製のデュアルクラッチAT。ドライビングモードに関係なく中速を多用する傾向があり、Aクラスが搭載するディーゼルエンジンの弱点を誇張するかのように、最大トルクが発生する回転域を活かすことなく、早めにシフトアップしてしまうのだ。

 
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