MATストラトス ラリーステージのスーパースターが復活 ベースはF430

2018.07.27


わずか25台の製造を目指すMAT社

この小さなトリノの会社は、このプロジェクトを再始動することを決め、25台のモデルを作り上げる予定だ。シュトーシェックも関わっているが、生産ライセンスはMAT社が保持し、MAT社のCEO、パオロ・ガレッラがこのプロジェクトを進めている。このパオロ・ガレッラは、ピニンファリーナに在籍していた時期もあり、このシュトーシェックのストラトスの開発にも深く関わっていた人物。「ピニンファリーナで製作したワンオフモデルの中でも最高のできでした」と評する。

彼はその後MAT社を設立し、ハイパーカーブランドのスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス社やアポロ社のモデル開発に関わっている。ほかにも、これまで50台以上のニューモデルの開発に関わってきた彼は、造詣も深い。

彼のワークショップには、デモンストレーターとして新しいストラトスの1台目が置いてあり、2台目のクルマが組み立てられている途中だった。ジェット戦闘機のような大きくラウンドしたフロントガラスが、ストラトスたらしめる視覚的な要素であることはすぐにわかる。しかし、そのガラスの向こうに座ると、それ以上の刺激が待っていた。

21世紀仕様の新しいMATストラトスは、1970年代のクルマと比較すると太いピラーを持ってはいるが、カーボンファイバー製で、現代のクルマとしてはかなり薄く仕上げられている。そしてピラーは車両側面に収まるため、パノラマのような優れた視界の中で、549psというパワーを解き放つことができる。

ベースはふくよかなスーパーカーだから、全幅はかなりある。レース用のヘルメットを収めるための大きな窪みうがたれたドアトリムは、オリジナルのストラトスと同様の仕掛け。仕上がりは非常に高く、ラゲッジスペースなしでも困らないなら、見た目以上に実用的なクルマでもある。そして、ステアリングとパドルシフトのついた、美しい音を響かせる管楽器でもあったりする。

 
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