MATストラトス ラリーステージのスーパースターが復活 ベースはF430

2018.07.27


MAT社のノウハウが生かされる

インテリアでも、ステアリングホイールがマラネロ製のものだとすぐにわかる。ストラトスのロゴは付いているが、F430のものを流用していることは明らかで、ドライブモード「マネッティーノ」のダイヤルも付いている。

このほかにも、F430譲りのフルオートエアコン・コントローラーが、特別仕立てのストラトスのダッシュボードに取り付けられているし、助手席側のフットレストやエアコンのエアベント、リバースギアのボタンの付いたセンターコンソールなど、フェラーリの面影は少なくない。

ここまで理解すると、読者もひとつの疑問を抱くだろう。

そう、MATストラトスを作るには、MAT社にフェラーリF430を持ち込む必要があるのだ。もちろん、そのほとんど、フェラーリ製のアルミニウムシャシーやパワートレインの一式、サスペンションなどは新しいストラトスへと生まれ変わる。さらに、ホイールベースが短くされたシャシーには、カーボンファイバー製の上部構造体が組み合される。ドライブトレインには、F430のeデフもそのまま生かされている。

その結果、V8をミドシップしたフェラーリよりも遥かに希少なクルマが完成することになる。もちろん、走りはF430そのままというわけではない。フェラーリ製のスカイフック電子サスペンションの代わりに、ビルシュタイン製のダンパーを装備。またマネッティーノにも独自の調整が施され、スロットルマップやトランスミッションの動作、トラクションコントロールとESP(横滑り防止装置)は独自のものとなる。

短いホイールベースの割に極めて高いシャシーバランスや、想像以上の限界領域を持つステアリング、スピードをいとわない優れたブレーキを持つから、電子制御の介入に至るにはそれなりの運転が求められる。パドルシフトで変速可能なトランスミッションも組み合され、非常に流麗なドライビングが可能だ。

ただし、まだ完全に煮詰められているわけではない。

 
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