[ABARTH 124 spider]なぜワクワクする?竹岡圭が検証

日産リーフで挑戦する3つの山頂 制限時間は24時間 2018年は成功なるか?

2018.08.11

武器は2代目リーフ 充電計画も万全

控え目に表現すれば、編集命令によって土壇場でドライバーを務めることになった。山登りを担当するバートとレーシー同様、前回の挑戦から得るものはないが、それでも、クルマだけはわれわれの味方だ。今回われわれに与えられるのは、航続距離が延びたからという以上の理由で、本誌が本物のゲームチェンジャーだと評価している2代目リーフである。

30kWhのバッテリーを積む初代リーフでは、慎重に運転すれば177kmの航続距離を達成することができたが、バッテリー容量を40kWhとしたこの新型では、その航続距離はおよそ266kmまで延びており、これだけの航続距離があれば、ほとんどのドライバーが日常使用で不具合を感じることはないだろう。

そして、驚くべきことに、この世界で最も売れているEVは、初代よりも安価なプライスタグを掲げている。エントリーモデルであるアセンタの価格は、2万5000ポンド(366万円)を若干上回る程度であり、加えて4500ポンド(66万円)の政府補助金まで用意されている。

今回の挑戦でも、われわれの「単純かつバカバカしい」ルートは、ほぼ前回同様だが、2016年の挑戦では航続距離で苦労させられたことを思えば、前回の挑戦以降、新たに設置された充電インフラの存在が、大いなる安心感を与えてくれる。今回のルートは、前回登頂に成功したベン・ネビスの麓近くにあるフォート・ウィリアムをスタートし、A82をグラスゴーまで移動したあと、M74号線でカーライルまでほぼ真っ直ぐ南下する。そこからは、A595号線にのってランカシャー沿岸に拡がる工業地帯沿いを走り、1車線道路でスカフェル・パイクの麓まで達する。

ネビスを出発する時点では、バッテリーはフル充電の状態だろうから、この418kmに達する行程では2〜3度、50kW電源からの「急速充電」を行えば問題ないはずだ。新型リーフのリチウムイオンバッテリーには、容量以上の電源供給を制限する機能が備わっているため、時間節約の観点からは、こうした充電ステーションに到達する時には、バッテリー残量を20%〜80%の間にしておくことが重要になる。

この作戦のもと、F1のピットストップのようなストップ&ゴーを繰り返すことで、1時間あたり160kmは見込めるだろう。

スカフェル・パイクを後にすると、ほとんど名は知られていないが、それほど苦労することもなさそうなエリアへと入っていく。荒々しい姿を見せるスカフェル・パイクから遠ざかりつつ、バッテリーが満充電されていることを考えると、M6、M56から、最終的には北ウェールズ沿岸部を走るA55号線を通過する336kmの旅に必要となるのは、1度の充電で充分だろう。

この行程を終えれば、21時間の旅のあと、われらがリーフはようやく最後の山であるスノードンの麓へと到着することになる。スケジュールどおりであれば、週の真ん中に行うこの無謀なチャレンジも、何とかやり遂げることができそうだ。

 
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