カーレビュー

2018.09.15

ロードテスト ポルシェ・カイエン ★★★★★★★★☆☆

ポルシェ・カイエン・ターボ

テスト日 : 2018年9月5日

価格 : 9万9291ポンド(約1490万円)

 

はじめに ▶ 意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

乗り味 ★★★★★★★★☆☆

直線加速と同様に、コーナーでその巨漢ぶりを感じさせないマナーも印象的なほどすばらしい。

この能力には、3つの要素が貢献している。まずはシャシーそのものと凝ったエアサスペンションがもたらす、横方向の動じないボディコントロール。次に、意に反するのではなく、好ましい作動をするESPシステム。そして、ストレートを走っている間はイナーシャが出るだろうと思っても、曲がってみればしっかりしたグリップを発揮してくれる4WDシステムとピレリPゼロだ。言うまでもなく、アンダーステアは打ち消され、よほど意識しなければ感じられない。カイエンのフロントはほとんどの場合、素晴らしく鋭く精確で機敏だ。

しかしながら、この3代目の運動性能は、先代ほどシャープで没頭できるものではなく、比べてしまうとややもたつく感じがする。ライバルたちの上を行くスポーティさが、新型では抜け落ちてしまっているように思えるのだ。

例えばステアリングは、今回も素晴らしい手応えとダイレクト感を備えるが、これまでのようなインフォメーションや一体感がない。以前はコーナー脱出時に、後輪へトルクを積極的に送ってリアを振り回せたが、今回はよりニュートラルな特性になった。

結果として運転しやすくなったことに疑問の余地はないが、洗練性や快適性を高めたのと引き換えに、独特の運動性は失われた。より熟成され高級感を高めた商品になり、敢えて言うならポルシェらしさが薄まったのだ。

プライマリーライドのクオリティは、相変わらず秀逸だ。アンジュレーションや凹みの多い路面でも、飛ばすと平坦に感じられる。ただし低速では、ブルブル震える挙動が消しきれていない。

 
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