海外試乗

2018.09.16

ジャガーXJ 一時代の両端 初代と現行モデルに試乗

ジャガーXJ シリーズ1/XJR575

デウィスのXJシリーズ1

そのデウィスのクルマがこれだ。正確には彼の親方のクルマの1台である。セーブルグリーンのシリーズ1 XJ6 4.2で、インテリアはシナモン、製造番号は370だ。新車価格は2258ポンド(32万3000円)。誰あろう、ウイリアム・ライアンズ卿(英国産業への貢献により1956年にナイトに叙せられた)が自分のカンパニーカーに選んだクルマだ。すべて標準仕様でまったくオリジナルのままである。

今日でも1960年代のクルマには見えない。当時、メルセデス・ベンツのような会社はサイドの厚い角ばったクルマを作っていたことを考えると、XJ6は信じられないほどすらりとして美しい。これはウイリアム卿がそのデザインに実際に積極的にかかわった最後のクルマであり、その後のクルマを見れば唯一無二の存在だといっても過言ではないだろう。

面白いことに、ライアンズは「最低7年」市場で生き残るためにはクルマは十分に進歩的で未来的でなければならないと考えていた。実際にはもっとうまくいった。基本的には同じクルマといっていい最後のシリーズ3は、1992年まで生産された。実に24年間である。

当時もさまざまな賞賛を受けた。間違いなく市販車中もっとも美しいセダンであり、乗り心地はロールス・ロイスのシルバー・シャドーを凌駕し、ハンドリングはいくつかの点でEタイプよりも優れていた。ささやきも聞こえるほど静かで、例外的に速く(覇気のない2.8ℓバージョンを選ぶという間違いを犯さない限りだが)、そして当時のジャガーはみなそうだが、例外的に格安だった。

 
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