[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

ランボルギーニ・ムルシエラゴSV vs シボレー・コルベットZR1 回顧録

2018.09.17

激烈だが制御できるパワー

だが、1速以外のギアを選び、路面がドライである限り、トラクションは決して破綻しない。そして4000rpmあたりに達するとZR1は、ムルシエラゴSVと同様、凄まじいまでに圧倒的な、あるいは常軌を逸した反応を示す。

それまで普通のコルベットと基本的には変わらないゴロゴロとした音を発していたバルブの挙動が突如として様相を変え、エッジの効いたトランペットのごとくエグゾーストを奏で始めたらそれが合図だ。

それまでも十分に激烈だったはずの加速がもう1段強烈さを増し、ようやくZR1が本当の速さを披露してくれるのである。あとはムルシエラゴに勝る馬力荷重比を信じ、ストレートでならたとえわずかでも前に出られるはずだと祈りながら、とにかく走り抜くだけだ。

しかし、ZR1を走らせるなかでもっとも驚かされたのは、ボンネットの中にある重量とパワーをしっかりと制御できているということだ。シャシーの設計は昔ながらで、しかも駆動するのは後輪だけなのに、少なくとも路面がドライであればきわめて安定しているだけでなく、気が向けば思い切り振り回して楽しんだりもできる、優れたプラットフォームに仕上げられている。

 
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