アウディQ3試乗 ボディサイズ拡大 エンジンとトランスミッションに不満

公開 : 2018.10.04 10:10

どんな感じ?

問題はエンジンとギアボックス

素晴らしい点とそうでない点が混在している。新型Q3は先代よりも優れたクルマだとお考えだろうが、実際にはそうとは言えないところもあるのだ。

最初の問題はエンジンだ。この気筒休止機能を持つ1.5ℓガソリンエンジンは、フォルクスワーゲン・ゴルフに積まれていた時の滑らかで洗練された効率の良さを、Q3では見せてはくれない。

出力に関してはQ3の車重に対して十分であり、その意味では多くのQ3オーナーがこのエンジンを選ぶことになるだろう。0-100km/h加速を9.2秒でこなし、市街地でも郊外でも、さらには高速道路でも新型Q3を過不足なく前へと進める。

だが、問題はそのパワーデリバリーにあり、例え低速でもこのエンジンからは苦し気なサウンドが聞こえてくる。さらに、このエンジンがもっとも得意とする2000rpmから4000rpmでも、明確なターボラグが感じられ、4000rpm以上まで回そうと右足に力を込めても、エンジンは渋々と回転を上げていくだけだ。


こうした点は、7速デュアルクラッチ・ティプトロニックとの組み合わせではより明らかで、ギアボックスが常に選択すべきギアを見つけ出すのに苦労している様子が伝わってくる。巡航速度では滑らかに前へと進むが、それ以外では、おそらく燃費を考えてだろうが、常により高いギアを選択しようとして、ドライバーによるキックダウンなどの予期せぬシフトダウンに対する反応に遅れが感じられる。

これらは、おそらくアウディが対応しなければならなかった問題が原因となっているに違いない。アウディは認めていないが、これは新WLTPテストサイクルの影響であり、他のエンジンでも同じようなセッティングが行われているはずだ。

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