[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

受け継がれる跳ね馬の血統 フェラーリF40 vs F430スクーデリア 回顧録

2018.10.07

番外編 フェラーリ最大のヒット作

(その1)365 GTB/4デイトナ

低速では大型トラックみたいな乗り心地だが、スピードを上げるほど快適になり、なによりも本当に280km/hに達する最高速度は、ライバルのランボルギーニ・ミウラを軽く上回っていた。デイトナは実際にはスーパーカーとしては非常に保守的なクルマだったのだが、その出来栄えたるや実に見事なものだった。

(その2)246GTディーノ

フェラーリのエンブレムが付いていなかったというだけの理由で、ディーノをマラネロが生み出した名車のなかから除外することはできない。2.4ℓという小排気量のV6はまさに宝石であり、その一方でシャシーはミドエンジンのクルマでも予測可能なハンドリングを実現できることを初めて実証した。決して速くはないが、とにかく運転していれば常に楽しいクルマである。

(その3)550マラネロ

再びドライバーの前にエンジンをおくことを選んだフェラーリの決断は、現代の古典として結実した。エンジンとシャシーは互いに完全な一体ものとして完成されているが、それより現実的な話として魅力的なのは、英国では良好な左ハンドルの個体が600万円程度で買えることだ。これはもうたまらない。

(その4)599 GTB

もう1台の現行モデルをこのリストに加えるのになにも弁解の必要を感じないのは、599が思わずパンツを濡らしそうなほどのパワー、実に熟成された高水準のハンドリング、それに見事なルックスを兼ね備えているからだ。とんでもなく高価なクルマだが、1〜2時間も試乗してみたら「それだけの価値はない」とはとても言えまい。

(最悪の失敗作)348tb

これこそが最悪のフェラーリであり、異論は認めない。見掛けこそ可愛らしいが、ポンコツ同然のギアボックスとナイフのように切れすぎるハンドリング、それになんとも不快な乗り心地のため、実際に乗ったら壊滅的に失望させられるクルマだった。しかも値段も高かった。当時のホンダNSXは言うまでもなく、ポルシェ964と比べてすらまったくいいところのないクルマだった。

 
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